三井物産、中国で豪州産牛肉販売 貿易戦争で需要増

2019/6/20 18:37
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三井物産は20日、中国でオーストラリア産牛肉の販売を始めると発表した。食肉大手のスターゼンなどと7月、現地で合弁会社を設立する。米国との貿易戦争に伴い中国は2018年7月、米国産牛肉に25%の追加関税を課した。オーストラリア産牛肉の割安感が強まっており、需要が見込めると判断した。

オーストラリアから輸入される肉牛(青島)=ロイター

牛肉の加工販売を手掛ける三創商貿(広東省深圳市)を設立し、9月から事業を始める。資本金は5億円。出資比率は三井物産が55%、スターゼンが25%、中国の食肉販売会社が20%。三井物産がオーストラリアから輸入した牛肉を中国国内の小売店、飲食店、メーカーなどに販売する。

中国では所得の向上に伴って食の洋風化が進み、ステーキや焼き肉の人気が高まっている。BSE(牛海綿状脳症、狂牛病)の発生で中国は米国産牛肉の輸入を03年に停止していたが、17年に再開した。うまみが詰まった「サシ」と呼ぶ脂分が多く、人気が高かった。

しかし、18年7月の米国産牛肉への追加関税で税率は37%に上昇。オーストラリア産牛肉は6%にとどまり、割安感が強まった。豪州ではかつて牧草で肥育した肉牛が多く、サシが少ないと言われた。最近は米国産と同じ穀物肥育の肉牛が増え、品質も高まっている。

三井物産は牛肉の加工販売でノウハウのあるスターゼンと組むことで中国事業を拡大する。まずは牛肉の消費が旺盛な広東省を中心に事業を展開する。事業開始から1年で売上高30億円、4年以内に150億円規模をめざす。将来は鳥肉や豚肉など取扱品目も増やす。

三井物産は10年にスターゼンと食肉事業で提携、16年には資本業務提携を結んで同社の筆頭株主となった。

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