ゴッホ拳銃2千万円で落札 パリで競売、自殺に使用か
【パリ=共同】パリの競売会社ドゥルオは19日、オランダ出身の画家ビンセント・バン・ゴッホ(1853~90年)が自殺に使ったとみられる拳銃が手数料を含め16万2500ユーロ(約2千万円)で落札されたと発表した。フランスメディアによると、パリで開かれた競売に電話で参加した個人の収集家が入手。名前は明らかにされていない。

「芸術史上最も有名な武器」とも言われる拳銃は当初、4万~6万ユーロでの落札が見込まれたが、3倍前後の値を付けた。

ドゥルオなどによると、拳銃はゴッホがパリ北方の村に滞在していた1890年7月27日、宿泊先の宿屋から借り、自らの胸を撃つのに使ったとみられている。1960年ごろ、現場付近で農家により発見され、同じ宿屋を営む親族に引き渡された。口径が、医師が診断した際に記録した銃弾と一致しているという。
芸術関連の武器競売を巡っては2016年、フランスの詩人ベルレーヌ(1844~96年)が詩人ランボー(54~91年)を撃った拳銃が手数料と合わせ43万4500ユーロで落札された例がある。
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