タイ、5G周波数帯割り当てに3社参加 商用化に前進

2019/6/19 15:36
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【バンコク=岸本まりみ】タイが次世代通信規格「5G」の商用化に向けて一歩前進する。タイ国家放送通信委員会(NBTC)は19日、通信大手3社が5G向けの周波数帯割り当てに参加したと発表した。タイは産業高度化を通じ、成長が停滞する「中進国のわな」から抜け出そうとしている。域内でいち早く5Gを普及させ、ハイテク分野で投資を呼び込む。

タイは5Gの商用化に向けて実証実験を進める(2月、タイ中部のカセサート大学)=三村幸作撮影

タイ通信最大手のアドバンスト・インフォ・サービス(AIS)とCP系のトゥルー・コーポレーション、ノルウェーの通信大手テレノール系のトータル・アクセス・コミュニケーション(dtac)の大手3社すべてが参加を表明した。

割り当てるのは700メガ(メガは100万)ヘルツ帯の周波数。価格は175億8400万バーツ(約598億円)で、契約期間は2020年10月から15年間。

通信3社はこれまでの入札で競り落とした4G向けの電波枠の事業権料を分割で支払っている最中だ。支払い負担は重く、5G向けの電波枠については公聴会などで「価格が高すぎる」と批判。さらなる投資に慎重な姿勢をとっていた。

一方、タイ政府は20年にも5G商用化を実現する目標を掲げてきた。通信各社の協力を取り付けるため、5G向けの周波数帯割り当てに参加すれば4G向けの事業権料の支払期限を5年間延長するという枠組みを政府が提案。この事実上の救済措置を通信各社が受け入れ、5Gの普及に向けて連携する格好だ。

dtacのアレクサンドラ・ライチ最高経営責任者(CEO)は同日、「この投資はすべての関係者に大きな利益をもたらす」と声明を公表。一方で通信政策を担当するNBTCには「長期的な投資プランをつくるため、5G向けの周波数帯の配分について明確なロードマップを示してほしい」と注文を付けた。

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