2019年7月20日(土)

山形で震度6弱 鶴岡・温海温泉は休業、荘内銀は移動店舗車

北海道・東北
2019/6/19 15:26
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山形県内では18日の地震で鶴岡市が震度6弱を記録した。新潟県との県境に近く、県内有数の温泉地である温海(あつみ)温泉では当面、営業を休止せざるを得ない被害が出ている。荘内銀行は同地区で預金引き出しなど緊急性の高い業務を行うため、移動店舗車による営業を開始した。

地震で使用できなくなった支店の業務を代替する荘内銀行の移動店舗車「荘銀くらげGO(号)」(19日、山形県鶴岡市)

地震で使用できなくなった支店の業務を代替する荘内銀行の移動店舗車「荘銀くらげGO(号)」(19日、山形県鶴岡市)

温海温泉の老舗旅館、萬国屋では瓦屋根の一部が落ち、水道管がずれて水漏れが発生する被害があった。地震発生直後に停電し、約140人の宿泊客は安否確認のために部屋の外に出てもらい、19日早朝から順次出発した。被害に加えて「余震の恐れが心配」として、当面営業を見合わせる。

サクランボ狩りの時期でツアー客なども多いが経営を今年引き継いだ県内の高級旅館、古窯(上山市)などで受け入れられないか調整する。復旧を急ぎ、7月までには営業を再開したい考えだ。

現地では温泉を供給する配管に被害がでた。原因を特定しすぐに復旧できる見通しだが、「他にも被害を受けた宿泊施設があり、どこも2~3日は休業になりそう」(あつみ観光協会)という。

荘内銀行は19日、温海地区で移動店舗車「荘銀くらげGO(号)」による営業を始めた。温海支店の入る鶴岡市の温海庁舎がつり天井が落下する危険性があるとして立ち入りが禁止されたため。

移動店舗は支店を閉鎖した地域で住民の利便性を維持するために開始。同日は内陸部の櫛引地区に行く予定だったが、地震で預金引き出しなど緊急性の高い業務が想定されるため、急きょ予定を変更して温海支店の業務を代替することにした。

地震発生直後に津波注意報が出されたため、酒田市では市役所とホテルリッチ&ガーデン酒田に500~600人が避難した。ホテルは津波避難ビルに指定され、訓練で近所の人が集まることはあったが「実際に避難者を受け入れたのは初めて」(同ホテル)という。一時、200人近くが宴会場などに避難、19日朝までには帰宅した。建物や周辺設備に影響はなく通常営業を再開した。

食品スーパーのマックスバリュ東北は、商品が散乱するなど地震の被害を受け、鶴岡市のあつみ店が営業を休止した。店の前で水や飲料などを販売している。「できるだけ早い営業再開をめざしているが、見通しは立っていない」(広報部)。一方、同市内の白山店は営業を再開した。

コイル製造大手、ウエノ(鶴岡市)の上野隆一社長は「地震発生時は自宅にいて大きく揺れはしたが、この程度ならと工場へ確認には行かず、実際被害もなかった」と話す。電子機器製造のOKIサーキットテクノロジー(同)は点検のため一部のラインを止めたり、沿岸部の従業員が出勤できなかったりしたが、「日々の訓練が役立ち状況の確認もスムーズにいった」(企画部)という。

山形銀行は地震発生直後に対策本部を立ち上げて従業員の安否を、19日は取引先の被害を確認している。七十七銀行など災害発生に備えて協力関係を結ぶ他行からも支援の申し出があった。長谷川吉茂頭取は「東日本大震災など過去の経験が役立った。ただ、余震も想定されるので、今後も注意が必要」としている。

自治体や国の機関の支援も本格化している。仙台市役所は被害状況の把握や支援ニーズの調査のため、危機管理室など4人の職員を山形県庁に派遣した。東北運輸局も鉄道や道路での旅客・貨物の輸送への影響について情報収集を進めている。

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