2019年8月23日(金)

日立の株主総会、東原社長「原発事業は今後も継続」

2019/6/19 14:42
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日立製作所は19日、都内で定時株主総会を開いた。株主からは1月に発表した英国中西部で進めてきた原発計画の凍結など、エネルギー事業に関する質問が相次いだ。日立の東原敏昭社長は「当面は国内にある原子力発電所の再稼働や廃炉処理を進める」としつつ、「会社としては引き続き事業を継続する」と発言。今後も原子力事業を推進する姿勢を示した。一方、入院中の中西宏明会長(経団連会長)については「治療後、職務に復帰する」(東原社長)として、取締役の選任を求めた。

「2050年までの長期間を見据えたエネルギーの需給バランスや、二酸化炭素(CO2)排出問題について国民を巻き込んだ議論を展開する際に、日立が持つ原子力関連の技術が力を発揮できる」。昨年より68人多い855人が集まった、日立の株主総会。原子力事業の継続に関する株主からの質問に対し、東原社長はこう答えた。

日立は英国で進めてきた原子力発電所の建設計画について1月、英政府などとの費用分担の交渉が難航したため凍結すると発表した。株主からは計画凍結をきっかけに原子力事業から撤退する意向を問う声があった。西野壽一副社長は「英国の計画は関係者と協議した結果、株主への説明を含む経済合理性の実現が難しいため凍結の判断に至った。原子力事業自体は今後も責任を持って推進したい」と返した。

同じく1月に発表した風力発電機の生産撤退についても、株主から質問があった。日立は風力発電機の自社生産から撤退し、代わりに提携先の独大手エネルコンからの調達を拡大する。エネルコンとの提携の成果を問う株主の声に対し「機器の故障の予兆診断など、デジタル技術との組み合わせを考えている。今後は再生可能エネルギーのサービスとして事業展開する」(浦瀬賢治執行役常務)と回答した。

総会ではリンパ腫であることを公表し、入院中により欠席した中西宏明会長を含む11人の取締役選任を可決した。東原社長は中西会長について「入院中だが治療後、職務に復帰する」と語った。中西会長を担当する医師の説明によると1~2カ月間は入院で治療し、その後は通院で完治を目指すという。8月ごろまでは治療に専念し、復帰は秋になる見通しだ。

(井原敏宏)

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