2019年7月21日(日)

元徴用工巡る仲裁委、韓国応じず 外相会談で打開模索

政治
朝鮮半島
2019/6/19 0:09
保存
共有
印刷
その他

韓国最高裁が日本企業に賠償を命じた元徴用工訴訟を巡り、日本が求めた仲裁委員会の設置に韓国政府が応じていない。18日は日韓請求権協定に基づく韓国側の委員選定の期限だった。月末に大阪で開く20カ国・地域首脳会議(G20サミット)の際に日韓外相が会談し打開策を探る見通しだ。

両国の紛争解決を定めた日韓請求権協定の第3条は2国間の協議で解決できない場合として仲裁委の手続きを定める。日本は1月9日に韓国に同協定に基づく協議を要請した。韓国が「検討中」としたまま4カ月以上、回答を示さなかったため5月20日に仲裁委の設置を要請した。

30日以内に日韓両国が仲裁委員を任命する必要があるが、回答期限の18日までに韓国側は応じなかった。

河野太郎外相は同日夕の記者会見で「韓国側は条約に沿って誠実に対応すると考えている」と述べた。韓国外務省報道官は会見で「被害者の苦痛や傷の癒やし、未来志向的な韓日関係の構築などを考慮し、事案を慎重に扱っている」と語った。 協定は一方の国が仲裁委員を任命しない場合、両国がそれぞれ30日以内に第三国を選び、その2カ国が仲裁委員を選ぶ規定がある。日本の外務省幹部は「自動的に第三国を選ぶプロセスに移行する」と語った。だが仲裁委による解決自体に後ろ向きな韓国がこの手続きに乗る可能性は低い。

大阪G20サミットの際の安倍晋三首相と韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領の個別会談は決まっていない。韓国側は会談を求めるが、日本の与党内には韓国が対応策を示すまで応じるべきでないとの強硬論が強い。

日本の与党内では韓国への経済制裁を検討すべきだとの声がある。外務省は国際司法裁判所(ICJ)に提訴する構えもみせる。協定に基づく手続きで紛争が解決できないとなれば協定の形骸化が進み、日韓関係の根底が揺るぎかねないとの懸念が日本政府内にある。

韓国の個人による日本企業への賠償請求の問題が仲裁委の要請にまで発展したのは1965年の日韓請求権協定の締結から50年あまりで初めてだ。同協定は両国と国民の間の請求権に関する問題の「完全かつ最終的」な解決と、日本から韓国への経済協力を規定した。

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]

日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報

新しい日経電子版のお知らせ

より使いやすく、よりビジュアルに!日経電子版はデザインやページ構成を全面的に見直します。まず新たなトップページをご覧いただけます。

※もとの電子版にもすぐ戻れます。