2019年7月21日(日)

米、中東に1000人増派へ タンカー攻撃でイランに対抗

トランプ政権
イラン緊迫
中東・アフリカ
北米
2019/6/18 7:51 (2019/6/18 8:38更新)
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【ワシントン=中村亮】トランプ米政権は17日、中東地域に約1000人の米兵を追加派遣すると発表した。中東のホルムズ海峡付近でのタンカー攻撃をイランの精鋭部隊が実行したと判断して対抗措置を講じた。イランが反発するのは確実で中東情勢の緊張がさらに高まる恐れがある。

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シャナハン国防長官代行は同日の声明で、増派の狙いを「中東地域における陸海空での脅威に対応する防衛目的だ」と説明した。「状況を細かく監視し、差し迫った脅威などに応じて米軍の規模を調整する」とも指摘し、イランが挑発行動を繰り返せばさらなる増派に踏み切る方針を示唆した。米政権は5月下旬に情報収集部隊を中心に1500人の増派を決めたばかりだ。

「国華産業」が運航するタンカーに付着した爆発物とみられる物体(右側の矢印)と損傷箇所(左側の矢印)だとして13日、米軍が公表した写真(米軍提供・共同)

「国華産業」が運航するタンカーに付着した爆発物とみられる物体(右側の矢印)と損傷箇所(左側の矢印)だとして13日、米軍が公表した写真(米軍提供・共同)

シャナハン氏はタンカー攻撃などを念頭に「米国人や国益を脅かすイランの軍隊の敵対的行動について、我々が得ていた情報が信頼にたるものだと証明された」と指摘した。米は攻撃を受けたタンカーを偵察していた米無人機に対し、イランが地対空ミサイルを発射したと主張する。今月上旬には無人機がイラン傘下の武装勢力が撃ったとみられるミサイルで撃墜されたとも発表していた。

国防総省は17日、タンカー攻撃にイランが関与したことを示すとする写真も公開した。イランの精鋭部隊がタンカーから不発の機雷を除去した際に残した手形を公表したほか、写真をもとに機雷は磁石やクギで備え付けられていたと分析した。イランの脅威を具体的に示して増派を正当化する狙いが透ける。

国務省によると、ポンペオ国務長官は15~17日午前までに北大西洋条約機構(NATO)のストルテンベルグ事務総長のほか、中国や韓国、シンガポール、英国、カタール、アラブ首長国連邦(UAE)、クウェートの政府高官らと電話協議した。タンカー攻撃にイランが関与したという証拠を示して同国を非難するよう迫ったとみられる。

低濃縮ウランの貯蔵量が核合意の定める上限を超える可能性にイランが触れたことにも強く反発した。国務省のオルタガス報道官は17日の記者会見で「イランの核兵器取得を目指すいかなる行動に対しても米国は最大の圧力で対抗する」と強調した。イランが核開発をちらつかせて外交を優位に進めようとしているとの見方に対して「我々は核開発による恐喝に屈しない」と語った。

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