2019年7月18日(木)

連携不足、支援結び付かず 三つ子次男暴行死で検証

中部
社会
2019/6/17 18:29
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愛知県豊田市で2018年1月、生後11カ月になる三つ子の1人に暴行し死亡させたとして、傷害致死罪に問われ控訴中の母親を巡り、豊田市は17日、検証報告を発表した。母親の援助を求める訴えを同市側が認識していたのに、多胎児養育への知識や病院など関係機関との連携が不足し支援に結びつけることができなかったと結論づけた。

報告書によると、松下園理被告(31)は妊娠後、多胎出産の不安を面談した保健師に伝えていたが、保健師は多胎の出産や育児の認識不足などから、行政の支援が妊娠期から必要な事例とは判断しなかったという。

市が設置した外部委員会委員長の渡辺忍・日本福祉大教授(児童福祉)は「市側の対応次第では、違った結果になっていた可能性がある」との認識を示した。

一審名古屋地裁岡崎支部判決によると、松下被告は18年1月11日、畳の上に泣きやまない次男の綾斗ちゃんを2回たたきつけ、脳損傷で死亡させた。

松下被告は3人の子ども別々に3、4カ月の健康診断を予約。長女の診断では「口をふさいだ」との欄にチェックがあり、長男の診断でもあざが見つかっていた。次男は診断を受けなかった。

保育園入園の相談をした際、年度途中で3人そろっては難しいと説明され、翌年度に検討するとされた。これらの情報共有が不十分だったため、予防的に虐待疑いに介入する体制が築けず、「孤立した育児」「疲弊した育児」になったと結論付けた。

市は再発防止策として、保健師に多胎育児の研修を実施。出産後3、4カ月は保健師が毎月家庭訪問することを決めた。また多胎家庭の負担軽減のため、こども園の入園調整で加点も始めた。〔共同〕

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