2019年7月20日(土)

陸上イージス、配備見通せず 防衛相が秋田で謝罪 調査ミスで自治体反発

政治
2019/6/18 1:00
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岩屋毅防衛相は17日、秋田県で佐竹敬久知事らと面会し、地上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」を巡る調査ミスを謝罪した。「適地」と判断した陸上自衛隊新屋演習場(秋田市)以外の国有地でも、配備の可否を改めて調査すると理解を求めた。県側は防衛省で不手際が続くことに反発を強めており、配備先や時期が見通せなくなっている。

秋田県の佐竹敬久知事(右)に歩み寄り、頭を下げる岩屋防衛相(17日、秋田県庁)=共同

岩屋氏は調査ミスと住民説明会での職員の居眠りについて「深くおわびする。再発防止の徹底を指示した」と述べた。専門家を活用して新屋演習場以外の国有地で実地の測量調査を実施すると伝えた。省内に部署横断の「整備推進本部」を新設する考えも示した。

佐竹氏は「残念というより悲しい。防衛省はマイナスのスタートとして受け止めてほしい」と答えた。現時点で新屋演習場への配備は受け入れられないと強調した。

防衛省は北朝鮮のミサイル発射に対応するため、日本海側に2カ所、イージス・アショアを配備すると決めている。その候補地が新屋演習場と山口県の陸自むつみ演習場(萩市、阿武町)だ。近くにレーダーを遮断する大きな遮蔽物がない、広くて平たんな土地が確保できることから2カ所を「適地」と判断し、5月に地元に説明した。

ただ、他の国有地では実地の測量調査を実施せず、誤ったデータをもとに「不適」と判断していた。地元では新屋とむつみ両演習場が自衛隊の敷地であることなどから「ありき」の議論が進められたのではないかとの批判も出ている。

イージス・アショアは搭載するレーダーの開発に約5年を要し、2023年度の運用開始目標が24年度以降にずれ込む見通し。地元の承認が法的手続きとして必要との規定はないが、予算計上などで理解を得る必要がある。

岩屋氏は穂積志秋田市長との会談で、20年度予算の概算要求に地元調整が必要な土地造成費などは計上しないと明言した。穂積氏は配備の是非を判断するのに2、3年はかかるとの認識に「変わりはない」と記者団に語った。

岩屋氏は近く、山口県も訪問する。阿武町は反対の姿勢を明確にしている。

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