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DeNA、進む「IT野球」 データ分析で投打強化

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2019/6/18 6:30
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データ活用の動きは神里ら野手陣にも広がっている=共同

データ活用の動きは神里ら野手陣にも広がっている=共同

3年目の佐野は今季、シーズン最初の4打席は全て代打出場で4安打。4月4日のヤクルト戦では七回に満塁本塁打を放つ活躍を見せた。2年目の神里は交流戦に入って好調で、11日のロッテ戦ではサイクル安打まであと一歩に迫った。今永が先発したソフトバンク戦で先制弾を放ったのは4年目の柴田だった。目に見える形で若手が成長してきたのは、本人たちの努力に加え、球団の取り組みと無縁ではないだろう。

遊撃手や二塁手が打者に応じて二塁ベースの後方を守るなど米大リーグでは珍しくなくなった大胆な守備シフトもオープン戦から試している。あくまで首脳陣が最終的に判断しているが、アナリストの情報は重要な資料。チームの弱点を補う外国人選手の補強でもデータを参考にしているという。

壁谷周介・チーム戦略部部長(右)はIT戦略を進め、チーム強化に一役買っている=DeNA球団提供

壁谷周介・チーム戦略部部長(右)はIT戦略を進め、チーム強化に一役買っている=DeNA球団提供

チーム戦略部を率いる壁谷部長はソニーに入社後、ボストン・コンサルティング・グループを経て12年に公募で球団に入った経歴の持ち主。当時の池田純球団社長に「(野球の)素人でもできることがあるだろう。ITを使って強くすることが君のミッションだ」と抜てきされた。

DeNAが球界に参入した頃はIT化が進んでおらず、「現場の免疫もなかった」。映像をクラウド上で共有するなどの取り組みを重ね、選手やコーチに説明しながら信頼を得ていった。その積み重ねが今のチーム方針にもつながっている。

データと選手の感覚の融合が大事に

ただ壁谷部長は「データが全てではない」とも話す。田代富雄チーフ打撃コーチのように経験に裏打ちされた指導力のあるコーチもいて、実績あるベテランコーチの言葉は選手に響く。

「選手も最後は感覚なので、そこの部分で会話できることは大事」と壁谷部長。将来的にデータを読み取って選手に伝える役割がコーチにも求められると予想されるが、大事なのは感覚とデータを融合できるかどうか。「アナリストはそのサポートをしていきたい」と語る。

球団は3月にダイヤモンドバックスと戦略的パートナーシップの締結を発表。最新の情報を収集しながらチームに合ったデータ戦略を進める。他球団でもIT分野に力を入れているが、「球団全体が一枚岩になり、考え方が浸透している。我々が勝手にやるのではなく、監督やコーチの賛同を得ながら活動できていることが長所」と壁谷部長。アレックス・ラミレス監督自身がデータを重視している指導者である点でも親和性が高いといえる。

球団の身の丈を考えれば湯水のごとく戦力補強に資金を投じられるわけではない。「どうやって工夫して強いチームをつくるか」というテーマへの挑戦は今後も続く。

(渡辺岳史)

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