アプリ開発クラウドのヤプリ、30億円を調達
プログラミングが不要でスマートフォンのアプリを開発・運用できるクラウドサービスを手がけるヤプリ(東京・港、庵原保文社長)はベンチャーキャピタル(VC)を引受先とする増資と金融機関からの借り入れで、あわせて30億円を調達する。

今回の調達資金を活用し、顧客企業の電子商取引(EC)の売り上げを伸ばすための新機能を近く提供する。
米資産運用大手フィデリティ系のエイトローズベンチャーズジャパンやグロービス・キャピタル・パートナーズ、YJキャピタル、SMBCベンチャーキャピタルを引受先とする第三者割当増資(新株予約権を含む)で、約22億円を調達する。
さらに、みずほ銀行やりそな銀行、日本政策金融公庫から約8億5000万円の融資を受ける。創業以来の累計調達額は約40億円となる。
2013年に設立されたヤプリはスマホアプリを素早く開発し、直感的な操作で運用・分析できるクラウドサービス「Yappli(ヤプリ)」を手がけている。導入企業は300社を超え、アパレルや飲食、大学など幅広い種類の法人が採用しているという。
単純にシステムを提供するだけでなく、同社の専門チームが運用を支援し、販売促進や生産性向上につなげることが特徴だ。
顧客企業が自社のウェブサイトとアプリを連携させてECを強化できる機能を月内に投入し、1社あたりの売り上げを増やす。
働き方改革が広がっていることを背景に、社内での情報共有や販売員への教育といったニーズに対応するサービスも開発する。
現時点の従業員数は約140人で、年内に200人に増やす計画。
現在は300社超の導入社数を3年後に1000社へ引き上げることを目標に掲げている。
(鈴木健二朗)
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