2019年7月23日(火)

スプリント・Tモバイル合併反対、21日に公判前審理

北米
2019/6/15 5:49
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司法省が米連邦通信委員会と足並みをそろえて合併を認める結論を出すと、連邦当局と州当局が合併の可否を裁判所で争う展開に発展する可能性がある

司法省が米連邦通信委員会と足並みをそろえて合併を認める結論を出すと、連邦当局と州当局が合併の可否を裁判所で争う展開に発展する可能性がある

【ニューヨーク=清水石珠実】ソフトバンクグループ傘下で米携帯通信4位のスプリントと同3位のTモバイルUSの経営統合に対し、米ニューヨーク州など10の自治体が計画差し止めを求めて提訴したことを受け、21日に公判前審理が開かれる見通しとなった。ニューヨーク州南部地区連邦地裁が自治体側の要請に応じ、早期の手続き開始を決めた。

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ニューヨーク州南部地区連邦地裁はスプリントとTモバイルUSの合併差し止めを求めて提訴した自治体側の要請に応じ、早期の手続き開始を決めた=ロイター

ニューヨーク州南部地区連邦地裁はスプリントとTモバイルUSの合併差し止めを求めて提訴した自治体側の要請に応じ、早期の手続き開始を決めた=ロイター

スプリントとTモバイルは2018年4月に経営統合で合意した。合併実施には、米連邦通信委員会(FCC)と米司法省の承認が必要になる。FCCのパイ委員長は今年5月、スプリントのプリペイド式携帯事業の分離や、地方での通信網の整備などの条件付きで合併を認める意向を示した。一方で、司法省は引き続き合併を審査している。

司法省の審査が長引くなか、10自治体は今月11日、携帯大手2社の合併は消費者の不利益につながるとして合併差し止めを求め提訴した。米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)は14日、米司法省が17日の週に合併を承認する可能性があると報じた。プリペイド事業の売却に加えて、一部の周波数帯の譲渡という追加条件が付くもようという。

もし司法省がFCCと足並みをそろえて合併を認める結論を出すと、連邦当局と州当局が合併の可否を裁判所で争う展開に発展する可能性がある。通常、司法省とFCCの承認を得れば合併手続きを始めることは可能だが、合併が差し止められるリスクを抱えながらの作業となるため、訴訟に発展した時点で断念するケースも多い。

また米大衆紙ニューヨーク・ポストは、自治体側が合併実行を一時差し止める仮処分を裁判所に求めていると伝えた。その後、正式に差し止め要求が認められると、6カ月以上合併作業を進められない危険性もあるという。ただ、企業M&A(合併・買収)関連の訴訟に詳しいデイビット・シャーフ弁護士(ニューヨーク州)によると、「要件は厳しく、自治体側が差し止め処分を勝ち取るためのハードルは高い」という。

訴訟の原告にはニューヨーク州とカリフォルニア州が中心となり、コロラド、コネティカット、メリーランド、ミシガンなどの各州と首都ワシントン・コロンビア特別区が名を連ねた。

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