首相、イラン訪問 トランプ氏に説明
日米首脳が電話
安倍晋三首相は14日夜、トランプ米大統領と電話し、イラン訪問の結果を伝えた。中東ホルムズ海峡近くで日本などのタンカー2隻が攻撃を受けた事件についても話し合う見通しだ。中東地域の安定に向けて日米で連携する方針を申し合わせる。
電話協議に先立ち首相は都内の会合で「緊張緩和に向けてできる限りのことをしたいとの思いで訪問した」と語った。「様々な困難が伴うが、絶対に武力衝突があってはならない」と強調した。河野太郎外相とポンペオ米国務長官は同日、20分間電話し、中東情勢での協力を確認した。
首相は12~14日にイランを訪れ、最高指導者ハメネイ師やロウハニ大統領と会談した。「軍事衝突は誰も望んでおらず、現在の緊張の高まりを懸念している」として米国との対話を促した。
ハメネイ師は「核兵器の製造も保有も使用もしない。その意図はないし、すべきではない」と述べた。
トランプ氏はイランとの話し合いに消極的だ。13日にはツイッターで「首相がイランを訪れてハメネイ師に会ったことには感謝する」としながら「個人的には(イランと)取引するのは時期尚早だ」と記した。
タンカー攻撃を巡ってポンペオ氏は記者会見で「イランに責任がある」と語った。収集した情報や使用された武器を総合的に検証した結果だと説明している。イランは事件の関与を否定した。