2019年8月23日(金)

中小銀の資金繰り、4.7兆円融資 中国人民銀

米中衝突
2019/6/14 21:16
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【北京=原田逸策】中国人民銀行(中央銀行)は14日、中小銀行の資金繰りを支援すると発表した。中小銀が保有する債券、譲渡性預金、手形などを担保として差し出せば人民銀が融資する。融資枠の規模は計3千億元(約4兆7千億円)にのぼる。5月24日に内モンゴル自治区に本店を置く地方銀行の包商銀行を実質国有化して以降、中小銀が市場で資金調達しづらくなっているためだ。

実質国有化された包商銀行の支店(内モンゴル自治区包頭市)

日本の地銀にあたる都市商業銀行と、農協に近い農村商業銀行が対象とみられる。担保になるのは債券、譲渡性預金にあたる「同業存単」、手形など。中小銀は市場で同業存単が発行しづらくなっており、資金繰りが厳しくなっている。同業存単を保有していれば人民銀から融資を受けられるようにすることで、中小銀が同業存単を発行しやすくする狙いだ。

都市商銀などは資金調達に占める個人預金の比率が低く、銀行間市場での調達に依存している。ただ、5月に包商銀を実質国有化した際に、人民銀と銀行保険監督管理委員会(銀保監会)は個人預金は全額保護を決めたものの、5千万元以上の大口預金は一部カットする方針を公表した。

市場は「同業存単は債務不履行(デフォルト)しない」とみなしてきただけに、預金カットで動揺が走った。格付けの高い大手国有銀行は問題なく発行できているが、信用力に劣る中小銀は発行額を減らしたり、発行金利が高止まりしたりしている。市場では「危ない銀行リスト」も出回っており、銀行同士が相手の安全性を疑う信用収縮が起きつつあった。

ただ、破綻した包商銀でも資産規模は4千億元を超えていた。市場で「危ない」と噂される銀行は10行以上あり、3千億元では流動性供給の規模がとても足りないとみられる。人民銀は今後も追加の資金繰り支援を迫られる公算が大きい。

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