中国で世界最大級のレアアース鉱山に着工
自給率高め米けん制

貿易摩擦
アジアBiz
2019/6/14 21:06
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【北京=多部田俊輔】中国で電気自動車(EV)の部材などとして不可欠な中重希土類(レアアース)で世界最大級とされる鉱山の開発プロジェクトが着工した。習近平(シー・ジンピン)最高指導部はレアアースを難航する米中協議で米国をけん制するカードと位置付けている。国内自給率をさらに高めることで、米中対立の長期化に備える狙いだ。

湖南省のレアアース鉱山の着工式(地元政府のサイトから)

湖南省の江華瑶族自治県政府によると、中国国有資源大手、中国五砿集団傘下でレアアース事業を手掛ける五砿希土江華が同県のレアアース鉱山の開発プロジェクトを着工した。中国メディアによると、高性能磁石などの性能向上に使われるジスプロシウムなどを含む可能性が高い中重希土類の鉱山としては世界最大規模という。

レアアースの生産開始時期や生産規模などは明らかにしていない。着工式には地元政府の指導者も参列。レアアースの業界団体の幹部が「この鉱山の生産によって、中重希土類の供給不足を緩和することができる」と強調した。

中国はレアアースの世界生産の7割を占め、米国はレアアースの輸入の8割を中国に依存している。習国家主席は5月、レアアースの主産地、江西省贛(かん)州を視察し、「レアアースは重要な戦略資源だ」と米国をけん制した。

国家発展改革委員会も6月初め、レアアースの専門家と会合を開き、新しい輸出管理システムを設ける方向で検討に入った。習指導部はレアアースを米国に対抗するカードとしているが、2018年のレアアースの輸入量は17年から大幅に増えており、中国政府は国内生産の増強に乗り出した格好だ。

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