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米中貿易戦争と文明の衝突(大機小機)

2019/6/14 19:40
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米中は5月に貿易合意に失敗した後、追加関税をかけ合い、互いを強く批判している。

習近平(シー・ジンピン)国家主席は、かつて共産党が国民党に追われて長距離の行軍を行った、いわゆる「長征」の起点となった地を訪れた。そこで長征になぞらえて、米中対立の長期化を覚悟するよう国民に伝え、簡単に譲歩しないという強い意志を米国に示した。

米中ともに、ナショナリズムの高揚が抑えられなくなっている。米国では注目すべき発言が米国務省のスキナー政策企画局長から飛び出した。米中対立について「中国は米国にとって異なるイデオロギーを掲げる初めての強大なライバルであり、米国は非白人国家である中国との『文明の衝突』に備えるべきだ」と述べたのである。

この「文明の衝突」とは、米国の国際政治学者の故サミュエル・ハンチントン氏が提唱した理論体系で、冷戦後の世界では異なる文明が対立軸になるとの主張だ。

異なる文明の中国を相手に交渉しているとの認識は、話し合いで合意することが困難で、強硬な手段を使うこともやむなしという米国政府全体の考えを反映しているようにもみえる。これは、日米貿易摩擦が激しかったころの「日本異質論」を彷彿(ほうふつ)とさせるものだ。

この発言については人種差別的との批判が中国、そして米国内でも高まった。他方、米国の外交政策の根幹を揺るがす側面がある点も見逃せない。米国は海外の権威主義的な政権を攻撃する際、「民主主義と人権という、地域、文化、宗教を超えて人類全体にとって普遍的な価値を実現するため」という大義名分を常に掲げてきた。

中国はアジアにはアジアの民主主義と人権があると反ばくし、米国による中国やアジア地域への介入をけん制してきた。スキナー発言は図らずもこうした中国の主張を正当化する形となってしまった。

中国は現在、経済や軍事力でなく、中国文化がいかにアジアの歴史的発展に貢献したかといったソフトパワーを活用し、アジア諸国や一帯一路の周辺諸国から支持を取り付けようと奔走する。米中貿易戦争の行き着く先が文明や人種の対立であれば、新たな東西分裂へとつながるのではないか。十分に警戒しておきたいところだ。(神羊)

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