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惑う中国の元ユニコーン(一目均衡)
上海支局 張勇祥

中国・台湾
2019/6/17 18:00
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4月末、中国の格安ネット通販、●(てへんに併のつくり)多多(ピンドゥオドゥオ)の財務担当副社長がひっそりと社を去った。2018年6月の入社から1年足らずでの離脱だった。

ネット通販を手掛ける●(てへんに併のつくり)多多は格安だが、アリババなどガリバーとの競合は激しい

ネット通販を手掛ける●(てへんに併のつくり)多多は格安だが、アリババなどガリバーとの競合は激しい

即席麺が24袋で17.82元(280円)、靴下1元、皮ベルト9.9元――。内陸や農村部の物価を考えても●(てへんに併のつくり)多多は格安で、だからこそ3億人もの消費者を引き付けた。だが、18年に上場したばかりの元ユニコーン(企業価値が10億ドルを超える未上場企業)の内情は火の車だ。

19年1~3月期は45億元の売上高に対して販促費が46億元にのぼり、最終赤字が続いた。上場で調達した現金はたっぷり残っているが、アリババや京東などガリバーとの正面衝突で流血が続く。

ネット出前の美団点評も状況は同じだ。スマートフォンで注文や支払いが完結し、30分で食事が届く。利便性に消費者は飛びついた。利用者は4億人を超え、19年1~3月は16億件ものオーダーを集めた。だが37億元の販促費が響いて最終損益は赤字のまま。こちらもアリババ傘下の餓了麼(ウーラマ)との競合で値引き合戦の泥沼にあえぐ。

他の事業もあり、そう単純な計算ではないが、美団にとって、少なくとも赤字の元凶の「注文1件あたり2元」の販促費をいかに絞るかが目下、最大の課題だろう。だが、中国の消費者は極めて実利的で、手間を惜しまずわずかでも安い方を探し、大挙してそちらに流れる。販促費を絞れば、客足が落ちるのは避けられない。

中国は90社を超すユニコーンがひしめき、相次ぎ米国や香港市場の門をたたいている。だが、株式公開後に成長が滞る「上場ゴール」とおぼしき企業は少なくない。

4月1124台、5月1089台。米テスラキラーの異名をとった上海の電気自動車(EV)メーカー、蔚来汽車(NIO)の納入実績だ。

「4~6月期は最大3200台という販売目標を上回る可能性がある」。李斌(ウィリアム・リー)最高経営責任者は胸を張るが、「キラー」と呼ぶには台数のケタが違うと考える投資家がほとんどだろう。中国生産の準備を進めるテスラが蔚来を下回る価格で予約を始め、ADR(米預託証券)は株式公開時の半値以下にまで下げている。

18年以降、米国でADRや普通株を上場した50あまりの中国企業のうち7割超が公開価格を下回り、公開後の騰落率は平均マイナス16%と振るわない。米中対立のあおりで中国銘柄を敬遠する動きが広がり、何よりも振るわぬ業績が株価の重荷となっている。

「どんな手段を使っても3億、4億のユーザーを集めれば稼げる」「EVは中国の産業政策の中核だ」。元ユニコーンたちはこう考えていたはず。実際には価格への感度が高い利用者をつなぎ留めるための消耗戦が続き、政府はライバルの外資に自身を上回る優遇措置を与えた。

それでも、上場にこぎ着けた創業者は胸をなで下ろしているだろう。だが、当てが外れた投資家は身構える。19年に入って未上場企業の資金調達額は半減した。無邪気なブームは去り、次の世代を担う新たなユニコーンはなかなか現れなくなっている。

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