2019年9月22日(日)

米、タンカー攻撃「イランに責任」 イランは関与否定
国連安保理、事件を非難

2019/6/14 8:19 (2019/6/14 12:14更新)
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【ワシントン=永沢毅、カイロ=飛田雅則】原油輸送の大動脈である中東ホルムズ海峡近くで13日、タンカー2隻が攻撃を受けた事件で、ポンペオ米国務長官は同日の記者会見で「イランに責任がある」と主張した。収集した情報や使用された武器を総合的に検証した結果だという。国連安全保障理事会は同日の非公開会合で事件を非難した。イランは事件への関与を否定するが、米国とイランの緊張が一段と高まるのは避けられない。

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 米中央軍は13日夜、イランの関与を裏付ける証拠とした映像を公開した。「イラン革命防衛隊が国華産業の船に近づき、不発のままの機雷を回収しようとしている様子をとらえたもの」だとした。ペルシャ湾を管轄する米海軍第5艦隊はミサイル駆逐艦をオマーン湾に派遣した。

ポンペオ氏は会見で、今回の事件を「イランやその関係者による米国や同盟国への一連の攻撃の一つだ」と非難した。サウジアラビアの石油パイプラインへの襲撃、イラクにある米国大使館周辺へのロケット弾の着弾などに言及した。攻撃対象に日本船舶が含まれていたことについて「イランの最高指導者は日本を侮辱した」と指摘した。

国連安保理は同日午後の非公開会合で、タンカー攻撃について話し合った。米側は会合でもイランの関与を強く示唆した。議長国クウェートの国連大使は「徹底的な調査を通じ、事件の首謀者が明らかになることを期待する」と述べた。

一方、イランの国連代表部は13日、攻撃への関与を「断固として否定する」との声明を出した。米国の主張は「根拠がない」と反論し、「国際社会に対し、米国の無謀で危険な政策と行動を防ぐように行動するよう呼びかける」と述べた。

イランのザリフ外相もツイッターに「米国は事実に基づいた証拠なしに(事件を)イランのせいにしている」と書き込んだ。

イランとの関係が良好とはいえないアラブ諸国からも懸念の声があがった。アラブ連盟のアブルゲイト事務局長は「危険な展開だ」とし「中東の混乱を狙う勢力がいる。このことを知る必要がある」と強調し、国連安保理に対処を求めた。

ポンペオ米国務長官はタンカー攻撃をイランの責任だと主張した=AP

ポンペオ米国務長官はタンカー攻撃をイランの責任だと主張した=AP

エジプトのアシュラフ・ファウジ外相補佐官は日本経済新聞に対して、「テロやテロを支援する国に対して、国際的に団結して立ち向かう必要がある」と語った。

イエメン内戦でイランが支援する武装組織「フーシ」と戦うサウジが主導するアラブ連合軍報道官は13日「フーシによる攻撃と関連づけることができる」と強調した。サウジは2018年7月に紅海沖で同国の石油タンカーが攻撃された事件にも、フーシが関与したとみている。

12日にはサウジ南部の空港がフーシにより攻撃を受け、多数の負傷者が出た。フーシは5月中旬にもサウジの石油パイプラインを攻撃。同じ頃には同国などの石油タンカーも攻撃を受けた。

トランプ米大統領はイランとの話し合いに消極姿勢を示している。ツイッターに13日「安倍晋三首相がイランを訪れて最高指導者ハメネイ師に会ったことには感謝する。ただ、個人的には(イランと)取引をするのを考えるのは時期尚早だと思う」と投稿した。「彼らはその準備ができていないし、私たちもそうだ!」とも書き込み、新たな核合意を巡る交渉は当面困難との見通しを示した。

攻撃を受けたタンカー(米軍提供)=AP

攻撃を受けたタンカー(米軍提供)=AP

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