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人口比のすし店数 海なし県・山梨が1位

(データで見る地域)

山梨県というと、ブドウの生産や地元産「甲州種」などを使った「日本ワイン」の生産が全国1位で有名だが、実は人口比で全国1位のものがある。「すし店」の数だ。総務省が2015年に公表した経済センサス基礎調査によると、10万人当たり30.3店舗だった。

甲府市内を歩くと、確かに多くのすし店が目に付く。周囲を1都4県に囲まれた海なし県でなぜ、すしが好まれるのか。

山梨の食文化に詳しい帝京大学文化財研究所(山梨県笛吹市)の植月学准教授によると、「山梨では江戸時代からすし店が多かった」という。海に面していないものの、当時から生の魚が届いた。甲府は新鮮な魚を海から運べる限界を示す「魚尻線」の範囲内だったそうだ。

かつて、駿河湾でとれた魚は富士山の西側を通り、本栖湖や精進湖の脇を通過して甲府に運ばれた。「中道往還(なかみちおうかん)」と呼ぶ魚の道で、とれた翌朝には甲府の問屋に届いたとの記録がある。

しかも当時のすしは、ネタを生のままのせるのではなく、酢で締めたり、しょうゆにつけ込んだりしていたという。植月准教授は「甲府は魚尻線のギリギリという絶妙な距離だったから、魚を日持ちさせる一手間かけたすし文化が発達したのではないか」と話している。

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