2019年6月17日(月)

首相、イランの緊張緩和への姿勢引き出す

政治
中東・アフリカ
2019/6/13 4:36
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イランのロウハニ大統領(右)と会談する安倍首相=12日、テヘラン(代表撮影・共同)

イランのロウハニ大統領(右)と会談する安倍首相=12日、テヘラン(代表撮影・共同)

【テヘラン=島田学】安倍晋三首相は12日の約2時間半に及ぶ日イラン首脳会談で、ロウハニ大統領から米国との緊張緩和に向けた姿勢を引き出した。ロウハニ師は会談後の共同記者発表で、一定の留保をしつつ「米国との戦争を追求してはいない」と強調した。核合意についても「維持していきたいと思う」との考えを示した。

首相は「何としても武力衝突を避ける必要がある。イランが建設的な役割を果たすことが不可欠だ」と呼びかけた。

ロウハニ師の発言は「イランとの戦争は望まない」「イランは対話を望むと確信している」などと語っていたトランプ米大統領に対し、首相との会談を通じてイラン側が呼応を示した形と言える。

日本側は緊張緩和に向けて一定の役割は果たせたとみる。もっとも、こうしたイラン側の姿勢が直ちに米・イランの対話実現の糸口になるかはなお不透明だ。

首相は帰国後、トランプ氏に今回の会談内容を電話で伝え、6月下旬の20カ国・地域首脳会議(G20サミット)に合わせて開く日米首脳会談でも話し合う予定だ。

ただイラン国内での外交方針の決定メカニズムは複雑だ。外交の表舞台に立つロウハニ師やザリフ外相は穏健派だが、首相が13日に初めて会談する最高指導者のハメネイ師は保守強硬派寄りの立場だ。「米国とは交渉しない。交渉は有害だ」と述べるなど、強硬姿勢を崩していない。

日本外務省によると、ハメネイ師はほぼ国外に出ず、西側諸国の首脳との会談も最近では17年2月のスウェーデンのロベーン首相と会ったのが最後という。

首相のイラン訪問がトランプ氏から促されたものであることを踏まえ、ハメネイ師が米国批判を展開し、米側との対話にも改めて難色を示す可能性はある。日本外務省幹部は「ハメネイ師との会談が終わるまでは首相のイラン訪問の評価は語れない」と語る。

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