2019年8月21日(水)

VWなどが北欧電池スタートアップに出資
総額1千億円強 21年に量産へ

2019/6/12 22:11
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【フランクフルト=深尾幸生】独フォルクスワーゲン(VW)や独BMWは電気自動車(EV)用電池のスタートアップ、ノースボルト(スウェーデン)に出資する。ノースボルトが12日、増資で10億ドル(約1080億円)を調達すると発表した。調達した資金で8月に大規模な電池工場の建設を始め、2021年に量産する計画だ。アジア勢が寡占する市場で欧州資本による生産が本格的に動き出す。

VWは自社での電池確保にも動き出した(写真はVWのEV専用車台)

VWと米ゴールドマン・サックスが増資の大半を引き受けるほか、家具大手イケア(スウェーデン)の関連企業など計6社が参加する。VWの出資比率は約20%になる。

増資と欧州投資銀行からの4億ドルの融資で、最初の量産工場の建設が可能になった。スウェーデン北部のシェレフテオにまず16ギガワット時の生産能力を設け、少なくとも32ギガワット時に広げる。

VWとは折半出資による合弁生産会社を設立し、独北西部ザルツギッターに生産能力16ギガワット時の電池セル工場を建設。23年後半から24年初めに生産を始める。数年後に24ギガワット時に拡大する。VWは合弁への投資とノースボルト本体への出資に合わせて10億ドルを投じる。

ノースボルトは米テスラの調達担当幹部だったピーター・カールソン最高経営責任者(CEO)らが16年に設立した。独シーメンス、ABB(スイス)なども以前から少額出資している。電池セルの量産実績はまだないが、すでに30年までにわたる130億ドル相当の受注を抱えているという。

VWとは3月にEV用電池を共同開発する「欧州電池連合」を設立、5月にはドイツでの電池の共同生産を決めていた。VWは28年までに2200万台のEVを販売する計画。25年以降は欧州だけで年間150ギガワット時を上回る電池を調達する必要があるとみている。

VWやBMWは現在、韓国のLG化学や中国の寧徳時代新能源科技(CATL)など中韓勢を主な調達先に選んでいる。欧州では独仏などの政府からEVの主要部品である電池をアジア勢に依存することへの懸念が広がっており、欧州資本の電池セルメーカーの始動が待たれていた。

訂正>12日22時11分に掲載した「VWなどが北欧電池スタートアップに出資」の記事中、欧州投資銀行からの融資額が「400億㌦」とあったのは「4億㌦」の誤りでした。(2019/6/13 14:15)

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