2019年6月27日(木)

首相、イラン大統領と会談 米との緊張緩和訴え

政治
中東・アフリカ
2019/6/12 20:00
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【テヘラン=島田学】安倍晋三首相は12日、訪問先のイランのサーダーバード宮殿でロウハニ大統領と会談した。ロウハニ師は「今回のイラン訪問が両国の協力関係にまた1ページを開くことになると期待している」と伝えた。首相は「現在の地域の緊張の高まりを深刻に懸念している」と述べ、イラン核合意を巡り対立する米国と緊張緩和に向けた対話を促した。

首相は会談の冒頭「就任以来、私はイランとの関係を重視してきた」と伝えた。両首脳は少人数で話し合った後、出席者を増やし会談を続けた。首相は拡大会合で「地域の緊張緩和と情勢の安定化に向けて率直な意見交換をしたい」と語った。

首相は首脳会談でイランに核合意を順守するよう求める。イラン側の主張を聞くとともに、トランプ米大統領が5月下旬の日米首脳会談などで示したイラン情勢への認識を伝えたとみられる。首相はその会談でイラン情勢について意見を擦り合わせた。出発前日の11日にも電話で協議した。

現役首相のイラン訪問は1978年の福田赳夫氏以来41年ぶり。首相は13日に最高指導者ハメネイ師との初めての会談を予定する。

首脳会談では2019年に日本とイランが外交関係を樹立して90周年にあたるのを踏まえ、友好関係をより発展させることで一致する。

首脳会談に先立ち、河野太郎外相はテヘランでザリフ外相と会談した。日本外務省によると、河野氏は地域の緊張緩和に向け、核合意を守るよう働きかけた。ザリフ氏も合意の順守に言及した。国営イラン通信によると、ザリフ氏は「米国はイランに経済戦争と経済テロを仕掛けている」と米側を非難した。両外相は首脳会談に同席した。

歓迎式典でイランのロウハニ大統領(左)と握手する安倍首相(12日、テヘラン)=共同

歓迎式典でイランのロウハニ大統領(左)と握手する安倍首相(12日、テヘラン)=共同

イラン核合意はイランの核開発を制限する代わりに経済制裁を一部解除する内容で、オバマ前政権時の米国と英国、フランス、ドイツ、ロシア、中国の6カ国とイランが15年に結んだ。トランプ政権は18年に核合意から離脱し、イランへの経済制裁を再開した。反発したイランは今年5月に核合意の一部履行停止を表明した。

日本は原油輸入の8割超を中東に依存し、中東情勢の行方は日本経済に直結する。中東からの原油の大半はイランとアラビア半島を隔てるホルムズ海峡を通過する。

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