2019年6月19日(水)

KKR、独メディア公開買い付け 約8300億円

ネット・IT
ヨーロッパ
2019/6/12 18:56
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【フランクフルト=深尾幸生】独メディア大手アクセル・シュプリンガーは12日、米投資ファンド、コールバーグ・クラビス・ロバーツ(KKR)による株式公開買い付けで合意したと発表した。評価額は68億ユーロ(約8300億円)で、KKRは株式の半分近くの保有を目指す。創業家と合わせて安定株主を確保し、長期的視点でデジタル分野への投資を強化する。

アクセル・シュプリンガーは欧米の有名メディアを多く抱える(写真はデフナーCEO)=ロイター

アクセル・シュプリンガーはドイツ最大発行部数のタブロイド紙「ビルト」や、一般紙「ヴェルト」、ニュースサイトの米ビジネスインサイダーを持つ複合メディアだ。就職や不動産などの情報サービスも多く抱える。2018年の売上高の7割がデジタル事業からだった。

KKRは5月29日のアクセル・シュプリンガーの終値に約40%を上乗せした1株63ユーロで既存株主から買い取る。株式の少なくとも20%を取得することを成立条件とする。

創業家のフリーデ・シュプリンガー氏が握る株式の42.6%と、最高経営責任者(CEO)のマティアス・デフナー氏が持つ2.8%は維持するため、KKRは最大で54.6%を取得することになる。合計約10%の株式を持つ2人の創業家系の株主は態度を示していないという。

KKRが大株主になって以降も現在の経営陣は残り、報道の独立性は保つ。KKRは5年間は株式を保有し続ける。

デフナーCEOは電話会見で「当社はデジタル化の初期段階にいる。競合メディアよりは進んでいるが、対応すべき変化は多い」と指摘。「数年にわたって人材や製品、技術、ブランドに多額の投資が必要だ」と述べ、KKRによる出資で成長分野への長期的な投資が可能になると強調した。

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