2019年6月27日(木)

富山駅前に「JALシティ」 22年開業、新ホテル続々

サービス・食品
北陸
2019/6/12 7:00
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富山駅前にホテルの進出が相次いでいる。西松建設は11日、駅南側で2022年の開業を目指してホテルを建設すると発表した。「ホテルJALシティ富山」の名称で運営はホテルオークラ系に委託する。周辺では大和ハウス工業が4月にホテルを設け、JR西日本も22年春開業へ向け準備中だ。宿泊客が堅調に増えるとみたホテル事業者の投資が集まっている。

新ホテルの完成予想図

ホテルJALシティ富山は旧富山ステーションホテルの跡地に建設される(富山市)

「ホテルJALシティ富山」は富山駅から徒歩3分の場所にある旧富山ステーションホテルの跡地に建設する。10階建てで客室数約250室を備え、平均客室面積は25平方メートルと通常のビジネスホテルより広い。平均価格帯も1泊1万円以上とやや高めに設定する予定だ。

西松建設にとっては初のホテル事業となる。経営権は同社が新設する子会社、西松ホテルマネジメントが持つ。運営はオークラニッコーホテルマネジメント(東京・品川)に委託し、予約管理や集客などでオークラのノウハウを取り入れる。オークラ系が富山県でホテルを運営するのは初めてとなる。

富山駅の南側では18年4月に「東横イン」が開業。今年4月には大和ハウス系の「ダイワロイネットホテル」がオープンしたほか、12月にはビジネスホテル運営のリブマックス(東京・港)も開業を予定している。近隣には「富山エクセルホテル東急」などもあり、宿泊施設の激戦地となりつつある。

15年の北陸新幹線開業後、北陸3県では金沢市を中心にホテルの開発が進んできた。不動産鑑定士の朝倉秀朗氏はここに来て富山駅の周辺でも計画が相次ぐことについて、「(同駅周辺では)金沢よりも安く広い土地が比較的多く残っており、ホテルの建設につながっている」と分析する。

観光庁の宿泊旅行統計調査によると、富山県の2018年の延べ宿泊者数は348万人。新幹線が開業する前の14年の水準とほぼ変わらない。新幹線が開業した15年には400万人近い水準に達したが、18年実績を14年と比べた場合に1割程度伸びた石川県に比べると勢いを欠いている。旅行業界の関係者からは「もう少しホテルが集積すれば、さらに人を呼び込める」と名前が通った大手の進出を期待する声も出ていた。

ただ、相次ぐホテルの建設計画には富山市内のホテル事業者から懸念の声も出る。「金沢市内でホテル稼働率が落ちて価格競争になれば、富山市内はもう一段料金を下げざるを得ない」。宿泊客を呼び込むには、各ホテルが施設や接遇の水準を上げるだけでなく、富山の観光資源や周遊ルートの開発といった地域の努力も必要になりそうだ。(桜井豪、伊地知将史)

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