2019年6月17日(月)

ラグビー

ラグビーW杯まで100日 桜の戦士 旋風再び
初の8強へ最長の準備期間

ラグビーW杯
2019/6/11 16:22
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サンウルブズは苦戦したが、ジョセフHCは「チームのいい土台ができた」と語る(4月のハイランダーズ戦)

サンウルブズは苦戦したが、ジョセフHCは「チームのいい土台ができた」と語る(4月のハイランダーズ戦)

9月20日のラグビーワールドカップ(W杯)日本大会の開幕まで、あと100日。初の8強入りを目指す日本代表は、今月からの国内合宿で本番への本格的な準備を進める。アジアで初開催となる「世界で3番目のスポーツイベント」に向け、盛り上げに向けた民間の動きも活発になってきている。

午後7時半。全体練習を終え、夕食を済ませた選手が再びグラウンドに現れた。照明の下でスクラムを組む。9日に始まったラグビー日本代表の宮崎合宿では4年間で初の夜間練習が行われている。W杯の1次リーグ4戦のうち3戦はナイターで、「夜でもしっかりとプレーできるように体を慣らしたい」とジェイミー・ジョセフ・ヘッドコーチ(HC)。本番のシミュレーションが動き出した。

初の自国開催のW杯イヤー。2月に始動した代表は史上最長の準備期間を過ごしている。

最初の3カ月は世界でも珍しい「2チーム制」を敷いた。約60人の代表候補を二手に分け、当落線上の選手らはスーパーラグビー(SR)のサンウルブズに参加。主力の多くはHCが率いる本隊に属し、SRの2軍チームと戦った。春からSRでタフな試合を続けると疲弊するという配慮だが「自分たちの力量を全部測れる相手ではなかった」と漏らす主力もいた。

この先、W杯までの代表戦は4試合しかない。予行演習は十分なのか。1次リーグで当たるアイルランド、スコットランドの選手は同時期に所属クラブで場数を踏んでいるから、「過保護では」との声が上がる。

それでも指揮官はぶれない。「約60人を同時進行で鍛えられたのが最大のメリット」。選手を実戦の場で見極められたと歓迎する。5人ほどは本職と違うポジションでも起用、戦い方の幅も広げられた。HCは「チームのいい土台ができた」とも言う。収穫の一つが攻守の起点となるスクラム、ラインアウト。本隊の方は試合ごとに精度が向上。W杯に期待を抱かせる。

一方のサンウルブズは苦しんだ。代表の主力が合流してはすぐ本隊に戻るの繰り返し。代表コーチを兼ねるブラウンHCもシーズンの半分でチームを離れては熟成は進まない。最善の布陣を組めぬまま黒星が重なった。

代表スタッフの話を総合すると、この苦境にも指揮官の思惑があるようだ。HCの不在に、チームの一体感の希薄化、日本語の通じぬ環境……。海外の下位クラブに移籍するのに似た逆境に置くことで、選手を心身ともに鍛える。6月にサンウルブズを離れ、万事整った代表合宿に合流すれば新鮮な気持ちで臨める――という狙いだ。

実際、FB山中亮平(神戸製鋼)らSRで急成長した選手はいる。やや置き去りにされた感のあるサンウルブズのファンに報いるためにも、W杯での勝利が必要だろう。

今回、選手を42人まで絞り込んだ代表は7月中旬まで宮崎で合宿。W杯へのより具体的な準備に入る。「新たな戦術を試したり(未着手だった)対戦相手の対策をしたりしたい」とHCは言う。

他にも取り組むべき点はある。前回大会の日本は、対戦相手と比べて最も反則数が少ないチームだった。担当主審を事前に日本に招待するなどの対策が実った。現チームは審判の傾向の分析などには消極的で、反則に悩まされることが多い。過去2大会に出場したSH田中史朗(キヤノン)は「宮崎では主審とのコミュニケーションを学ばないと」。HCもようやく取り組む予定である。

開催国の重圧への対策も必要だが「そこは今まであえて触らなかった。6月からやりたい」とリーチ・マイケル主将(東芝)。当然の準備を先送りしてきたのも指揮官の計算通り? 開幕まで残り3カ月。緻密な準備をどこまで積み重ねられるか。(谷口誠)

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