NY株、2万6000ドル台回復 対メキシコ関税見送りで

【ニューヨーク=大島有美子】10日の米株式市場でダウ工業株30種平均は6日続伸し、前日比78ドル74セント(0.3%)高の2万6062ドル68セントで取引を終えた。2万6000ドル台回復は5月6日以来約1カ月ぶり。トランプ米大統領が7日夜、10日に予定していたメキシコからの全輸入品への関税発動を「無期限」で見送ると発表したことで、投資家の不安心理が和らいだ。
個別株では、対メキシコ関税で部品供給網が寸断される懸念が不安視されていた自動車株の買い戻しが進んだ。ゼネラル・モーターズは1.5%高、フォード・モーターは0.6%高でそれぞれ終えた。メキシコへの追加関税延期で早期の利下げ観測がやや後退し、金融株もJPモルガン・チェースが1.1%高になるなど持ち直した。
外国為替市場ではメキシコの通貨ペソが対ドルで上昇し、1ドル=19.2ペソまで戻した。投資家がリスクを取る姿勢が強まったことで国債は売られ、長期金利の指標となる米10年物国債は前週末比0.07%高い2.15%となった。