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人への投資、大切なのは効率(一目均衡)
証券部次長 松崎雄典

2019/6/10 18:32
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株式市場は変化を買う。利益水準が高い花王よりも利益の伸びが大きいコーセーの方が過去5年の株価上昇率は高い。15%以上の自己資本利益率(ROE)を維持するHOYAより、過去4年で8%台まで高めたメニコンに投資した方がリターンは高かった。

だが、設備や人材への投資を増やせば、その変化が買い材料になるかというと、そうではない。米国などの実証研究では設備投資や従業員を増やすと株価は下がる。成長期待で短期では上がっても、過剰投資のリスクを織り込み中長期では下がってしまう。

日銀の号令のもと、2016年に、設備や人材に積極投資する企業で構成する上場投資信託(ETF)の取引が始まった。「賃上げETF」と呼ばれ脚光を浴びたが、3年たっても値動きは市場全体と変わらず売買も低調だ。

指数の作り手も、単に設備投資や人件費の水準が高い企業、関連支出を増やしている企業に投資しても、リターンはさえないと認識していた。設備の効率や、人材開発力など定性的な評価も取り入れたが、検証の時間も限られ、水準や増加率が中心になってしまった。株高を生む企業をうまく抽出できていない。

日銀のもくろみは外れても人材投資の面で企業は動き出している。ソニーは先端領域の人材の給与を増やす。ファーストリテイリングも初任給を引き上げる。人材投資に優れた企業に資本市場が効率的に資金を配分するためにも投資手法を磨く必要がある。

日興アセットマネジメントでは人材投資に着目した株価指数を作り、社内で2年運用してきた。市場平均を上回る超過収益を得られると自信を深め、外部の投資家への販売に着手している。

着目したのは人材投資の効率だ。従業員の増減と労働生産性の変化を比べたところ、「現状の生産性は低いが、従業員が増えながら生産性が高まる銘柄」は過去16年で30%を超える超過リターンがあった。「人材への効率的な投資で生産性を高められる企業を、生産性が低いうちに『青田買い』する」(日興アセットの石川康オルタナティブ運用部長)という発想だ。

効率の高い人材投資には経営の転換が欠かせない。米コンサルティング大手ベイン・アンド・カンパニーのグローバル代表、マニー・マセダ氏は「会社で最も重要なのは、もはや最高経営責任者(CEO)ではなく人材」と話す。

CEOがピラミッドの頂点に立って社員をコントロールするのではなく、優秀な人材やチームが「分子」のように社内外で広く協業しながら新たな事業を生み出すのが世界をリードする企業の特徴だ。「日本企業は終身雇用から、人材戦略にもとづいた経営にシフトしなければいけない」(マセダ氏)と語る。

「賃上げETF」には、賃上げが消費を促し、好循環を生むとの期待があった。だが、賃金の底上げだけではコスト増に終わる。生産性をもっと意識し、株式市場もそうした経営を支援するようになってこそ好循環が働く。

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