凍結卵無断使用も父子推定 民法の規定優先、最高裁

2019/6/7 20:57
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凍結保存していた受精卵を妻が無断で移植して生まれた子について、外国籍の40代の男性が父子関係がないことの確認を求めた訴訟で、最高裁第2小法廷(三浦守裁判長)は男性側の上告を退ける決定をした。結婚中に妻が妊娠した場合は夫の子と推定すると定めた民法の「嫡出推定」が優先され、男性の子と推定されるとした二審・大阪高裁判決が確定した。5日付。

一審・奈良家裁判決、二審判決によると、2人は2004年に結婚し、10年に奈良市のクリニックで受精卵を凍結保存。その一部を使って11年に長男が誕生したが、夫婦関係が悪化したため別居した。女性は残りの受精卵を男性の同意なく使い、15年に長女を出産。2人は16年に離婚が成立した。

一、二審判決はいずれも、2人は別居中も近隣に住んで交流があり、夫婦の実態が失われていたとはいえないと指摘。凍結受精卵を使う同意がなかったことは、嫡出推定を否定する事情にはならないと結論づけた。

奈良家裁判決は、凍結受精卵を使った出産で父子関係を認めるには一般的に夫の同意が必要との判断を示したが、二審判決と最高裁決定はこの点について判断しなかった。〔共同〕

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