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名スタンドオフに聞く「日本ラグビーは賢く創造的」

ラグビーW杯
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2019/6/11 16:41 (2019/6/11 16:59更新)
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ラグビーの元イングランド代表スタンドオフ(SO)のジョニー・ウィルキンソンさん(40)。2003年ワールドカップ(W杯)決勝、オーストラリア戦の延長後半残り1分を切ったところで決めた勝ち越しドロップゴール(DG)は、W杯の名場面として語り継がれている。利き足とは逆の右足で蹴られたボールが、過去8回のW杯で唯一、北半球のチームに優勝をもたらした。今年5月、W杯ワールドワイドパートナーを務めるソシエテ・ジェネラルのアンバサダーとして来日し、岩手県釜石市を訪れた際に話を聞いた。

「競技場を作ったエネルギー」釜石に感銘

5月6日朝、ウィルキンソンさんを乗せた車が釜石鵜住居(うのすまい)復興スタジアムに滑り込んできた。もともとは釜石東中学校と鵜住居小学校があり、東日本大震災の津波で被害を受けた場所だ。W杯のために新設された競技場で、釜石シーウェイブスジュニアの子どもたちや、地元高校生たちにラグビークリニックを行う。その模様をソシエテ・ジェネラルによる、ラグビーへの支援を紹介する番組として公開するという。

釜石の光景は「衝撃的だった」と話すウィルキンソンさん(5月6日)

釜石の光景は「衝撃的だった」と話すウィルキンソンさん(5月6日)

これまで世界の様々な土地を訪れたウィルキンソンさんにとっても、「カマイシ」の響きは特別だったようだ。

「ラグビーという競技の深さと、プレーする人々と地域を理解することにずっと興味をもっている。なぜラグビーが人々のモチベーションをあげ、奮い立たせるのか。ここに来る前にも何カ所か訪れたが、釜石は僕にとって最も印象深いところだ」

「素晴らしい人々と会い、信じられない物語を聞いて、とても感化されている。それはすべての人を巻き込み、お互いが1つになってわかりあう力だ。釜石ほど障害が大きく、問題が大きいところは他にない。釜石の物語はかつて遭遇した、どこよりも大きい。ここでラグビーができるのは特権だと思う」

スタジアムは海からとても近い。だが小学校と中学校の子どもたちは自主的に高台へ避難し、津波から逃れた。よく知られる「釜石の奇跡」である。

「ここがどのようだったか、人々に起こったことを想像するのは不可能だ。でもそんな出来事が起こった後に、競技場をつくったエネルギーは人々の生きる証しだと思う。コミュニティーが一体となってW杯を運んできたのは驚くべきことだ。それはラグビーのチームと似ている。パワーをもって、1つになって想像を超えたものをつくらないといけないという意味で」

来日はこれが3回目だという。最近の日本代表をどう見ているのか。

「昨年、イングランドとのタフな試合を見たよ。見ながらずっとイングランドが心配だった。日本はこの1年、観客が最も好きなチームだと思う。賢く、創造的で笑顔でプレーしていた」

「15年W杯ではとても速くプレーしているのが印象的だった。今はさらにクイックにプレーできる上、プレーのやり方を変えることもできる。試合前にプレーを決めるのではなく、フィールド上で判断できるようになった。日本は、相手にとっては準備するのが難しいチームになっている」

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