2019年8月18日(日)

中国政府、4社に5G免許 米中摩擦の長期化に備え

2019/6/6 22:22
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【北京=多部田俊輔】中国政府は6日、国有通信会社4社に次世代通信規格「5G」の免許を交付した。政府系研究機関は5Gで総額260兆円の経済効果を見込む。トランプ米政権が5G分野からの排除を狙う中国通信機器最大手、華為技術(ファーウェイ)を支えるとともに、5Gで国内経済をテコ入れして米中貿易摩擦の長期化に備える狙いだ。

中国移動は9月末までに40都市以上で5Gのサービスを提供する(4月、上海市)

中国移動は9月末までに40都市以上で5Gのサービスを提供する(4月、上海市)

中国政府が5Gの免許を交付したのは、中国移動通信集団、中国電信集団、中国聯合網絡通信集団の携帯電話大手3社と、放送行政を担う国家広播電視総局(広電総局)傘下でブロードバンドサービスを手掛ける中国広播電視網絡(中国広電)の合計4社。

免許交付を受け、中国移動は9月末までに40都市以上で5Gのサービスを提供すると表明した。中国聯通は40都市で5Gの試験ネットワークを構築するとしている。中国広電はネット大手のアリババ集団と提携しており、コンテンツ分野で5Gを活用するとみられる。

ファーウェイは6日、「半導体、製品、ネットシステムなど全面的に5Gをリードしており、5Gによるイノベーションに貢献していく」と表明した。中国メディアによると、米半導体大手のクアルコムやインテルも中国の5Gの普及を支持する方針を打ち出した。

米中貿易摩擦がハイテクの覇権争いに広がり、トランプ米政権は人工知能(AI)の優劣を左右しかねない5Gの開発で、中国勢が先行することを強く警戒している。習近平(シー・ジンピン)最高指導部は海外企業の参入を歓迎するとしているが、米国企業が5G向けに製品を供給するのか注目を集める。

中国の5Gの経済効果は巨大だ。通信インフラの投資だけで20兆円に達するほか、スマートフォンの販売も大きく後押しする見通しだ。すでにファーウェイのほか、小米(シャオミ)、レノボ・グループ、OPPO、vivoなどが5G対応の新しいスマホ製品を近く、発売する構えだ。

米IDCによると、2018年の中国のスマホ出荷台数は3億9770万台。世界の約3割を占めたが、16年をピークに2年連続で前年割れした。中国メディアによると、18年のスマホ販売規模は1兆元(約16兆円)を下回っており、5Gで1兆元の大台回復をめざすことになる。

中国政府系シンクタンク「中国情報通信研究院」によると、5Gは30年までに16兆9千億元(約260兆円)の経済効果と、2千万人近くの雇用創出効果をもたらすと試算される。設備投資やスマホ販売、新サービスの投入など直接的な効果は6兆3千億元で、間接的な経済効果は10兆6千億元に達するという。

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