200億ドルの商談成立、中国とロシア
首脳会談受け、米中貿易戦争を意識

2019/6/6 19:46
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【北京=羽田野主】中国とロシアの両政府は5日のモスクワでの首脳会談を受け、民間ベースで200億ドル(2兆1600億円)程度の商談がまとまったと発表した。エネルギーの開発協力や第5世代(5G)移動通信システムの技術協力が柱だ。両国の貿易額を将来倍増させる目標も盛り込んだ。

中ロ国交樹立70周年の式典に出席した中国の習主席(左)とロシアのプーチン大統領(5日、モスクワ)=ロイター

中国企業とロシア企業の契約を詳しくみると、エネルギーとハイテク分野が多く、米国と激しく対立する中国がロシアとの結束を誇示する狙いがうかがえる。

中国メディアなどによると、エネルギー分野では中国石油化工集団(シノペックグループ)がロシア企業と提携し、天然ガスの輸入を拡大して中国に供給する。

中国は米国から安価な液化天然ガス(LNG)の輸入を増やす予定だったが、米国との貿易摩擦で制裁関税の対象となり、米国以外からの輸入を増やす必要があった。

ハイテク分野もトランプ米政権が排除に動いているため、中国企業はロシア企業との連携を加速せざるをえない。中国インターネット大手、アリババ集団はロシアの通信大手やネット企業などとロシアに電子商取引の合弁会社を設立することで合意した。

中国通信機器最大手の華為技術(ファーウェイ)はロシアの通信企業と「5G」の通信ネットワークの整備を加速するという。

2018年の中ロの貿易額は前年比24.5%増の1080億ドル。これを近い将来、2000億ドルまで倍増させる目標で両首脳は一致した。2025年を念頭に置いているようだ。

米中貿易戦争の影響で中国と米国の貿易額が減る可能性があることから、中国は貿易の軸足をロシアなど広域経済圏構想「一帯一路」の関係国に移そうとしている。中国が米国に報復関税を課している大豆についても、ロシアからの輸入を増やす方針だ。

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