オフィス空室率、過去最低の1.64% 5月の都心5区
オフィスビル仲介大手の三鬼商事(東京・中央)が6日に発表した都心5区(千代田、中央、港、新宿、渋谷)の5月の空室率は1.64%と前月比で0.06ポイント下がった。低下は2カ月連続。4月に続き、月次データの残る2002年1月以来の最低を更新した。

新築ビルの空室率は前月比で0.30ポイント高い3.13%、既存ビルは0.07ポイント低い1.59%だった。5月に完成した新築ビルはほぼ満室で、既存ビルの解約も少ない状態が続いている。

2019年に都心5区で竣工する大規模ビルはおおむね入居テナントが固まり、まとまった空室は当面出ない見通しだ。ホテルオークラ東京の本館を建て替え、6月に完成予定の「オークラプレステージタワー」(東京・港)には積水化学工業の東京本社が入居する。
都心5区の平均賃料は3.3平方メートル当たり2万1396円と前月比0.55%(117円)上がった。上昇は65カ月連続。新築ビルは0.32%(100円)高い3万1405円、既存ビルは0.63%(132円)高い2万1142円だった。
同業大手の三幸エステート(東京・中央)の今関豊和チーフアナリストは空室率について「下げ止まりに近づいているが、需要は底堅く、小幅な低下が続きそうだ」とみている。