2019年6月27日(木)

中国籍元社員に懲役1年2月 富士精工データ持ち出し

中部
社会
2019/6/6 12:24
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切削工具メーカー「富士精工」(愛知県豊田市)の製品設計データが持ち出された事件で、不正競争防止法違反罪(営業秘密の領得)に問われた中国籍の元社員、申永輝被告(31)の判決が6日、名古屋地裁であった。山田耕司裁判官は「会社の信頼を損なう悪質な犯行だ」として懲役1年2月、罰金30万円(求刑懲役2年、罰金50万円)を言い渡した。

山田裁判官は判決理由で、「よい転職先を確保する目的で経営の根幹となるデータを持ち出した」と指摘。「グローバル化で日本の技術力が国際競争にさらされる中、技術者としての権限を乱用して大量のデータを複製しており、刑事責任は相当重い」と述べた。

申被告は公判で「自宅で勉強するためだった。他人には渡していない」と主張した。山田裁判官は申被告が中国の知人に「売れるなら売りたい」などとメッセージを送っていたことを挙げ、「被告の主張は信用できず、データが外部に流出した可能性も否定できない」と指摘した。

判決によると、申被告は1月29日、富士精工のサーバーにアクセスし、営業秘密に当たるドリルの刃先の設計データなど164件を私用のUSBメモリーに複製して持ち出した。

富士精工などによると、申被告は日本の大学を卒業後、2014年に入社し、起訴後に懲戒免職処分となった。在職中は技術部門で製品のマニュアル作成などを担当し、サーバーへのアクセスに必要なIDとパスワードを与えられていた。

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