2019年7月18日(木)

中ロ首脳共同声明、イラン制裁に反対 対米結束を強調

中国・台湾
ヨーロッパ
2019/6/6 7:03
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【モスクワ=小川知世】ロシアのプーチン大統領は5日、モスクワで中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席と会談した。両首脳は共同声明で、米国による対イラン制裁に反対を表明した。米ロ間の中距離核戦力(INF)廃棄条約を破棄するとの米国の決定が軍拡競争を招くとも批判した。国際情勢や安全保障問題で足並みをそろえ、対米で結束を強調した。

トランプ米大統領は6月下旬の20カ国・地域首脳会議(G20大阪サミット)で、中ロ首脳と会談する意向を示している。中ロはそれぞれ米国と対立する問題で連携し、米国との交渉を優位に進めたい考えとみられる。

共同声明では米国の対イラン制裁を「一方的」と糾弾し、イランとの貿易関係の維持を訴えた。INF廃棄条約の破棄が戦略的な安定を損なうと非難した。核拡散防止条約(NPT)に基づき、核保有国は他国に展開する核兵器を撤収すべきだとも主張した。米国が欧州に配備する核兵器などが念頭にあるもようだ。

会談後の記者会見でも米国を意識した発言が続いた。習氏は「保護主義が高まり、力による政治が激化している」と話した。追加関税で対中圧力を強める米国を暗に非難した。「中ロは大国として国際体制を守り、多国間貿易システムを保護する」と語り、ロシアと是正を促す構えを示した。

プーチン氏も中ロの共通認識として「朝鮮半島の核問題で平和的な解決策以外はない」「軍縮体制の破壊は許せない」と述べ、米国をけん制した。シリアやベネズエラの安定でも、中ロが協力を続けると語った。

経済協力にも重点を置いた。貿易やエネルギーなどで約30の協力文書に署名した。米国が排除を進める中国の通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)とロシアの通信会社が次世代通信規格「5G」技術の開発における協力で合意し、中国への肩入れを印象づけた。

習氏は7日までロシアに滞在する。サンクトペテルブルクで開かれる国際経済フォーラムにも参加し演説する。5日の会談後にはプーチン氏と動物園を訪れ、中国がロシアに貸与したパンダを視察した。ボリショイ劇場での催しにも2人で出席し蜜月ぶりを演出した。

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