2019年6月19日(水)

タイ・プラユット首相、上院票で圧勝 月内に組閣

東南アジア
2019/6/6 3:00
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【バンコク=村松洋兵】タイの国会は5日夜、首相指名選挙を行い、軍事政権のトップを務めるプラユット暫定首相を新首相に選出した。上院(定数250)、下院(同500)の両議員が参加した投票で、プラユット氏は500票を集めて圧勝した。事前の予測通り、軍政が事実上指名した上院の全員が同氏に投票したとみられる。月内に組閣を終え、新内閣が発足する見通しだ。

タイの首相指名選挙には上下両院の議員が投票した(5日夜、バンコク)=三村幸作撮影

プラユット氏は、3月に実施した総選挙(下院選)で第2党となった親軍政党「国民国家の力党」が首相候補に指名していた。同党と連立政権の樹立で合意した中堅政党の民主党や「タイの誇り党」など計19党の下院議員が投票したもようだ。

軍主導の政権に反発する勢力はリベラル系新党、新未来党のタナトーン党首を首相候補に推したが、244票にとどまった。第1党でタクシン元首相派のタイ貢献党を中心に多数派工作を進めたが及ばなかった。

タイは2014年の軍事クーデター以降、軍政下にある。新内閣が発足した時点で、軍が国の全権を掌握する国家平和秩序評議会(NCPO)が解散し、民政に復帰する。だが、プラユット氏の「続投」が決まったことで、事実上の軍政継続とみる向きもある。

ただ、連立で合意した各政党は閣僚ポストを要求しており、従来のような軍の一存による政権運営はできなくなる。民政復帰により軍政が持っていた強権も失われる。

法案を審議する下院は連立与党の議席数が半数をわずかに上回る規模にすぎず、国会審議で与野党の攻防激化が予想される。連立与党の足並みが乱れ、重要法案が可決できない事態になれば、政権運営は困難になる。

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