中ロ首脳、協力継続で一致 蜜月強調 米に対抗

2019/6/5 19:01 (2019/6/6 2:34更新)
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【モスクワ=小川知世】中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席は5日、訪問先のロシアでプーチン大統領と会談し、北朝鮮の非核化や軍縮分野での協力継続を確認した。習氏はロシアと連携し、保護主義の高まりに対抗する考えを表明した。中ロの蜜月関係をアピールし、通商問題で対立するトランプ米政権をけん制した。共同声明を発表し、イランに対する米国の一方的な制裁に反対を表明した。

習近平国家主席はロシアを訪れ、経済協力や対米関係などについて協議する=ロイター

習近平国家主席はロシアを訪れ、経済協力や対米関係などについて協議する=ロイター

会談後の記者会見で習氏は「保護主義が高まっている」と追加関税で中国に圧力をかけるトランプ政権を暗に批判した。「中ロは世界の大国として、国連を中心とする国際体制を断固として守る」と連携強化を訴えた。プーチン氏は「主な国際問題で両国の立場はほぼ一致している」と述べた。中ロで朝鮮半島情勢の平和的な解決や、核不拡散体制の維持を訴える構えを強調した。

両首脳は中ロの戦略的関係の強化に関する共同声明に署名した。中ロ企業や自治体は貿易、エネルギーなど約30の協力文書を結んだ。中国の通信機器最大手、華為技術(ファーウェイ)とロシアの通信会社が次世代通信規格「5G」分野における協力でも合意した。

習氏は7日までロシアに滞在する。サンクトペテルブルクで開く国際会議にも出席し演説する。

中国は米国に対抗する姿勢を崩さない(5日、ロシアに到着した習近平国家主席)=ロイター

中国は米国に対抗する姿勢を崩さない(5日、ロシアに到着した習近平国家主席)=ロイター

習指導部が意識するのはトランプ政権への対抗だ。米中貿易戦争を巡る交渉が膠着し、習指導部は「持久戦」に向けて備えを進めている。特に軍事大国のロシアとの関係を重視している。

中国はロシアから地対空ミサイルや戦闘機などを積極的に購入している。共同声明では安全保障面での結びつきを深める姿勢を示すとみられる。

中国は経済減速にあえぐロシアを引き寄せようと貿易量を拡大させている。ロシアの原油を積極的に買い入れた影響などで、2018年の両国間貿易は前年比24.5%増の1080億ドル(約11兆6600億円)と過去最高を更新した。ロシア産の大豆や鶏肉も購入する計画だ。

ロシア疑惑を巡る捜査に一区切りついたとみたトランプ氏が、米ロ関係の修復に意欲を示していることが中国側の焦りを誘っている面もある。

中ロ首脳は6月だけで4回会談する。今回の訪ロのほか、キルギスで開く上海協力機構首脳会議や大阪の20カ国・地域首脳会議(G20サミット)などの場を利用して、立て続けに会談する。6月末には米中首脳会談が予定されており、習指導部には中ロの足並みをそろえておく狙いがある。

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