母校卒業生に「行動して」 広島で被爆のサーローさん

2019/6/5 15:54
保存
共有
印刷
その他

【トロント=共同】ノーベル平和賞授賞式で被爆者として初めて演説した広島市出身でカナダ在住のサーロー節子さん(87)が4日、母校トロント大の卒業式で講演した。核兵器の危険性を訴えるのは被爆者の道義的責務だと考え活動してきたとして、卒業生らも社会のために「行動して」と呼びかけた。

 4日、カナダのトロント大の卒業式で講演するサーロー節子さん(FROST PHOTOGRAPHIC提供・共同)

トロント大はカナダを代表する大学の一つで、サーローさんはかつて同大と大学院で社会福祉を学んだ。この日は名誉博士号を授与され、会場に集まった計1700人余りの卒業生や保護者らを前に講演した。

サーローさんは、被爆後に貧しい負傷者らを支援しながら広島の復興を目指す大人たちに触発され、ソーシャルワーカーを志した経験を紹介。

さらに「自分の悲惨な被爆体験の意味や、同じことが起きないために何が必要かを考えて勉強し、語り続けてきた」と述べ、卒業生らに利己的な考え方にとどまらない、粘り強い行動を求めた。

赤いガウンを着たサーローさんは、卒業生一人一人に「おめでとう」と声を掛けて握手した。

サーローさんは1955年にカナダ人男性と結婚しトロントに移住。英語での被爆証言に取り組み、2017年の国連での核兵器禁止条約採択に貢献した。非政府組織(NGO)「核兵器廃絶国際キャンペーン」(ICAN)がノーベル平和賞を受賞した際、ノルウェーのオスロでフィン事務局長と共に演説した。

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]