フェイスブック、情報流出事件の再発防止策を説明

2019/6/5 16:00
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日経クロステック

個人情報保護委員会は3日、「データ流通とトラスト」をテーマに20カ国・地域(G20)会合のサイドイベント「個人データ国際セミナー」を開催した。米フェイスブックのプライバシーポリシーディレクターであるローラ・J・ミカス氏は「(英政治コンサルティング会社)ケンブリッジ・アナリティカ(への情報流出)事件の再発防止に取り組んでいる」と説明した。

20カ国・地域(G20)会合のサイドイベント「個人データ国際セミナー」

20カ国・地域(G20)会合のサイドイベント「個人データ国際セミナー」

同セミナーには欧州連合(EU)や米英仏豪、アジア太平洋地域の主要国などの個人データ監督機関や企業の関係者が集まった。日本がG20で提唱する「信頼ある自由なデータ流通(データ・フリー・フロー・ウィズ・トラスト)」について、各国のルールの共通項を基にプライバシー保護やセキュリティーを確保したデータ流通の枠組みが必要という指摘が相次いだ。

基調講演で仏データ監督機関や米商務省、欧州委員会の幹部は各国の法規制の分断がデータ流通の妨げになると指摘。そのうえで、EUが日本に十分な個人データ保護水準があるとした「十分性認定」による日欧間のデータ流通の相互承認や、アジア太平洋経済協力会議(APEC)のデータ移転ルールである越境プライバシールール(CBPR)の認証制度など、プライバシー保護と経済成長を両立するデータ流通の国際的枠組みの意義が強調された。

データ流通の担い手の信頼をテーマにした企業関係者らのパネルディスカッションでは、フェイスブックのミカス氏がEUの一般データ保護規則(GDPR)の施行を受けて「プライバシー&データチーム」を発足し、利用者データの設定メニューを20カ所から1つにまとめるなどの改善に取り組んだと述べた。

また同社は「性格診断アプリ」をダウンロードした利用者や友達を含む約8700万人のデータを収集していたケンブリッジ・アナリティカ事件の再発防止策として、「アプリをインストールしても利用者が同意した情報のみにアクセスを制限」(ミカス氏)といった対策を説明した。

セミナーの最後に登壇した英データ保護機関である情報コミッショナー機関(ICO)のエリザベス・デンハム委員長は「英国はEU離脱後も国際データ移転の枠組みを含むGDPRの高いデータ保護の法的基準を維持する。各地域でデータ保護制度は違ってもトラストは世界を巡ることができる。G20で安倍晋三首相のリーダーシップによって前進させて欲しい」と締めくくった。

(日経 xTECH/日経コンピュータ 大豆生田崇志)

[日経 xTECH 2019年6月4日掲載]

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