2019年7月24日(水)

安全と成長両立課題に 関西エア、前期は増益維持

サービス・食品
関西
2019/6/4 18:35
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関西国際など3空港を運営する関西エアポートが4日発表した2019年3月期の連結決算は、純利益が前の期比5%増の296億円だった。昨年9月の台風で関空は一時機能停止に追い込まれたが、訪日外国人の増加などを背景に拡大路線を維持した。今後は災害対策、第1ターミナルの改装など大型投資が重なる。安全の確保と成長を両立できるかが焦点だ。

決算を発表する関西エアポートの山谷佳之社長

「台風という試練に直面したが、決算は良い成績をあげられた」。関西エアが4日開いた記者会見で山谷佳之社長は安堵の表情を見せた。売上高にあたる営業収益は7%増の2204億円。台風の影響は収益を82億円押し下げたとみられるが、本業の成長や神戸空港の収益が加わったことで補った。災害に伴う保険金収入もあり、純利益への影響も比較的小さかった。

売り上げをけん引したのは非航空系事業で、部門営業収益は9%増えた。高級ブランド店など免税事業が伸びた。特に中国人客は直営免税店の国籍別売り上げで7割強を占めるなど購買意欲が旺盛だった。

航空系は3%増収。3空港合計の旅客数は3%増の4890万人と過去最高だった。関空は中国や東南アジア方面の国際線が好調で、大阪国際(伊丹)空港や神戸空港の国内線旅客数も増えた。

ただ、台風による混乱は今期以降も関西エアに重い教訓としてのしかかる。541億円をかけた護岸のかさ上げや電気設備の地上への移設といった対策を発表済みで、このうち半分は同社の負担だ。減価償却負担の増加は利益を圧迫するが、航空インフラとして安全・安心を高める取り組みは「待ったなし」の課題だ。

6月下旬には大阪で20カ国・地域(G20)首脳会議がある。要人警備に伴う交通規制などで一般客にも影響が出る可能性もある。「状況をリアルタイムで把握し、対応することが重要だ」(山谷氏)として、幹部は関空近くのホテルに泊まり込み、24時間体制で備えるという。

成長路線を維持するため関空の受け入れ能力の拡大も進める。大阪で国際博覧会(大阪・関西万博)を開く25年までに第1ターミナルを改修する構想を打ち出しており、24年3月期までの5年間では3空港合わせて総額約1350億円を投じる。(増野光俊)

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