2019年7月21日(日)

福岡銀や西日本シティ銀、法人口座は即日開設せず マネロン対策強化

金融機関
九州・沖縄
2019/6/4 16:30
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九州の地域金融機関がマネーロンダリング(資金洗浄)やテロ資金供与対策として預金口座の管理を厳しくする。西日本フィナンシャルホールディングス(FH)とふくおかフィナンシャルグループ(FG)の傘下行が9月に改定する規定では、1年以上取引のない口座の利用を制限できる項目を追加。法人用口座は審査を厳格化し、即日開設をやめる。

新しい預金口座の規定では、1年以上利用のない口座に対し、銀行からの問い合わせや資料提出の要請に応じなかったり虚偽の回答をした場合、引き出し制限や口座解約に踏み切る可能性があることを明文化した。今後1~3年かけて全ての口座を順次確認する。

日本国籍を有しない利用者の口座は在留期間を過ぎれば、一旦取引制限をかける。留学生らが帰国時に銀行口座を売り、特殊詐欺で得た資金の受け皿に使われる事例が相次いでいるためだ。引き続き日本で働くなど、本人から申し入れがあれば制限は解除する。普通預金のほか、定期預金や外貨預金も対象。3カ月の周知期間を経て、9月2日から適用する。

法人用口座の新規開設に際しては6月中旬から、事業内容や実質的支配者の公的な本人確認など提出を求める資料を増やす。取引目的や事業の実態を把握するため、即日での口座開設サービスは廃止する。個人の生活口座については引き続き即日開設できる。

肥後銀行と鹿児島銀行を傘下にもつ九州フィナンシャルグループも同様の措置を講じる予定で、九州の地銀の多くが6月中にも規定改定を発表する見通しだ。

背景にはマネロン対策の国際組織「金融活動作業部会(FATF)」の対日審査が今秋に控えることがある。調査団は個別金融機関への実地調査も実施。日本の対策が不十分だと認定されれば海外金融機関との円滑な資金のやり取りができなくなる可能性がある。金融庁はガイドラインを策定し、全国銀行協会も預金規定見直しのひな型を示していた。

海外送金に制限をかける動きも広がっている。鹿児島銀行は3日、出所の確認が難しい現金による海外送金を原則停止した。西日本シティ銀は今月28日に、61店舗で海外送金を取りやめる。3月にも43店舗で終了しており、同業務を扱う店舗を全体の3割ほどに絞り込んだ。

ふくおかFGは顧客情報を継続的に管理し、事業の評価に基づく融資にも役立てる新システムを秋にも稼働させる。福岡銀行の五島久取締役は「地域で安心安全な金融機能を提供するため、体制の高度化を進める」としている。

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