レオン自動機創業者、半生が書籍に 包あん機開発など描く

レオン自動機創業者で同社名誉会長の林虎彦氏を題材とする小説の製作委員会は、同氏の半生を妻である和子氏の目線で描いたドキュメンタリー小説「すっぴん」を発売した。まんじゅうなどを自動で製造できる「包あん機」や製パンシステムを開発したエピソードなどが、関係者へのインタビューなどをもとにつづられている。
林虎彦氏は1926年に台湾に生まれ、終戦後に日本に引き揚げた。金沢市や栃木県の鬼怒川温泉で和菓子職人として活躍する一方、過酷な労働だった和菓子製造を自動化する研究に注力。61年に包あん機を開発し、63年に宇都宮市にレオン自動機を設立した。
「すっぴん」の著者は和子氏で、価格は1800円(税別)。このほど開かれた完成披露会には福田富一栃木県知事や佐藤栄一宇都宮市長らも出席し、県立学校など約1000の公共施設に書籍が贈呈された。