2019年7月18日(木)

バンクシーで街を活性化 出身地?の英でも話題

2019/6/3 18:31
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素性不明の路上芸術家バンクシーの作品に似た絵が日本各地で見つかり話題となった。出身地とされる英国ではかつて「落書き」とされたが「芸術」として評価されつつあり、自治体のお墨付きを得て街の活性化に一役買っている。

ロンドン中心部の公園に4月下旬、突如壁画が現れた。描かれたのは小さな植物の芽の脇にかがんだ幼い子。環境活動家が付近を直前まで占拠していたことから、バンクシーが支持を示したとの見方が広がっている。

バンクシー自身は沈黙を保ったままだが、地元当局は「専門家の意見から本物とみられる」と判断し、すぐにアクリル板で壁画を保護した。

周辺で約10年前に2つのバンクシー作品が見つかった際は「落書きは容認しない」と消去を命じたが、今回は容認。当局は取材に「今は作品の文化的価値を評価している」と方針転換を認めた。

西部ウェールズでも昨年12月、大気汚染への風刺とみられる壁画が住宅地の車庫に出現。直後にバンクシーが自らの作品と確認し、話題となった。壁画は今年5月末、地元当局の協力で街の中心部に移された。

街が一丸となってバンクシー作品との連携を深めるのは、故郷との説がある南西部ブリストル。住宅地のアパート外壁には、ネズミ捕りにかかったバラの絵。「作品の場所を地図で示したアプリがあるんだ」。旅行中のライアン・マックさん(38)が携帯電話を見せ教えてくれた。

観光客が連日訪れるが、アパートに住むトム・ライトさん(29)は「邪魔とは思わない。誇らしいよ」。

市役所近くの建物に描かれた男女の不貞を題材とした壁画は「英国初の合法的な落書き」(英メディア)とされる。2006年に出現した際、市は除去を検討したが「街の活性化につながる」と住民が反発。インターネット投票で保存の是非を問うと97%が支持、市も「公認」した。今では市内数カ所のバンクシー作品は観光名所となった。

官民による観光促進組織デスティネーション・ブリストルは「世界中の人々が路上芸術を見にやってくる」と胸を張った。(ブリストル=共同)

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