2019年7月16日(火)

1枚100円の紙皿、人手不足の受け皿に

価格は語る
コラム(ビジネス)
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2019/6/6 4:30
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街中のレストランや結婚式などでおしゃれな紙皿を見かけることが増えてきた。厚手でデザイン性も高く、安っぽさはない。価格は1枚100円前後と安くないが、人手不足を解消する一手として、外食業界のニーズをつかみ始めている。

■片付けのコスト半減

手にそうようなカーブをつけ持ちやすいようにした(東京都港区の旬八キッチン&テーブル)

手にそうようなカーブをつけ持ちやすいようにした(東京都港区の旬八キッチン&テーブル)

平日の夕方、東京・虎ノ門ヒルズにほど近いオフィスビルの「旬八キッチン&テーブル」。来店者のお目当ては90分1620円のビュッフェだ。代金を支払うと渡されるのが紙皿のセット。ビュッフェといえば、目移りするうちに皿の上の料理は山盛りになりがち。紙皿が耐えられるのか心配になるが、客は目の前に並ぶ、色鮮やかな野菜や肉料理を次々と盛っていく。

使っているのはWASARA(東京・台東)の紙皿だ。店舗を運営するアグリゲート(東京・品川)の旬八販売グループの泉沢陽平氏は「デザイン性が高く、環境に配慮するなどのストーリー性があるものはWASARAしかなかった」と話す。陶器と見間違えるような質感、料理を盛り付けてもへたらない頑丈さが導入の決め手だった。

ただ、レストランで紙皿を使うという抵抗感は残る。最後の一押しとなったのは上昇を続ける人件費だ。リクルートジョブズによると、4月のフード系の「洗い場・パントリー」のアルバイト・パート募集時平均時給(首都圏)は1045円と前年同月比26円(2.5%)高い。

アグリゲートでは、人件費にかかるコストを食材にかけるため、紙皿を使おうという案は企画の当初段階からあったという。ただ、人手不足が深刻化。「ここ4~5年、外食業界はとにかく人がいない」(泉沢氏)という状況をまずは乗り切るためにも紙皿に注目、採用につながった。

同氏がこれまでに手がけてきたレストランでは、食器洗いの担当を1人、洗い場にはりつける必要があった。営業終了後、食洗機を使っても30分、次の日に使えるように拭いて準備するのに30分の計1時間は片付けにかかっていた。それがWASARAの紙皿を使えば「10分で片付けが終了する」。収納スペースの確保や水道代節約にも役立っているという。

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