政権交代は想定外 明治以来の不可視の統治構造
編集委員 清水真人
[有料会員限定]
国会では、内閣が提出した予算や法案を野党が質疑で追及し、首相の安倍晋三らは答弁に追われる。与党は内閣と濃密な事前調整をするので審議は素通り。党議拘束が厳しく、自由な討論は乏しい。これは現代の光景だが、底流には明治・大正期に形成され、新旧憲法の断絶も越えて継承されてきた「不可視の統治構造」がある。しかもこの下で政権交代は想定外だった――。2020年の議会開設130年を前にこう説く研究が出た。
新旧憲法またぐ「三位一体」
この研究は衆院事務局で議院運営...
この記事は会員限定です。登録すると続きをお読みいただけます。
残り3059文字