スギHDとココカラ、経営統合検討 業界首位に

ドラッグストア大手のスギホールディングス(HD)とココカラファインは1日、経営統合に向けて検討を始めると発表した。2社で準備委員会を設け、7月31日をメドに基本合意書の締結を目指す。両社の合算売上高は8890億円とウエルシアHDを抜いて業界トップになる。マツモトキヨシHDもココカラと資本業務提携の検討を始めており、業界大手が争奪戦を繰り広げることになる。

スギHDは中部圏を中心に1190店、ココカラは関西や関東を中心に1354店を展開する。合併比率など具体的な統合の手法は今後、詰める。経営統合すれば、中部と関西での市場シェアはいずれも3割超を占め、競合を引き離す。
スギHDとココカラは調剤や介護などの領域を拡充してきた。スギHDは薬剤師を約2900人、ココカラは約2100人抱える。統合で調剤や介護、保健指導などのノウハウを持ち寄り、強みを伸ばす考えだ。日用品などの物販に力を入れる他社との違いを鮮明にする狙いもある。
ココカラは同日、4月に発表したマツモトキヨシHDとの資本業務提携に向けた検討も継続すると発表した。ココカラは、スギHD、マツキヨHDとの協議をそれぞれ続ける。ココカラは特別委員会を設置して客観的にどちらとの連携が妥当かを判断する考えだ。
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