聖火リレー通る世界遺産の地 魅力発信や平和への願い

2019/6/1 16:35
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2020年東京五輪で全国を巡る聖火リレーのルートの概要が1日、公表された。コースとなる世界遺産やその候補地の関係者からは、地元の魅力や、平和へのメッセージの発信に期待する声が聞かれた。

仁徳天皇陵古墳(大山古墳)=堺市

「百舌鳥(もず)・古市古墳群」が世界文化遺産に登録される見通しとなった大阪府は、仁徳天皇陵古墳(大山古墳)のある堺市が聖火リレーの出発地点となる。

5月の国連教育科学文化機関(ユネスコ)の諮問機関による登録勧告に続く吉報に、NPO法人「堺観光ボランティア協会」(堺市堺区)の木村義穂副理事長(73)は「大変誇らしいこと。当日は精いっぱい盛り上げるお手伝いをしたい」と声を弾ませた。

「長い歴史の中で、市民の生活と折り合いながら大事に守られてきた」ことが住宅が密集する地域に点在する古墳群の特徴という。今後はインバウンド(訪日外国人)などの観光が増えることも見込まれる。木村さんは「親しみやすい街こそ堺や大阪の魅力。五輪の聖火を通じてさらに世界に発信できればいい」と語った。

広島県は原爆の惨禍を今に伝える原爆ドームなどがある平和記念公園(広島市中区)が聖火リレーのルートに選ばれた。1歳の時に被爆した松本暁子さん(75)=同区=は「被爆者としてはありがたいこと」と歓迎する。

「平和の祭典」とも呼ばれる五輪・パラリンピックだが、松本さんは「政治やビジネスの色が濃くなり、その精神が薄れているのではないか」とも感じている。「戦争や核兵器の怖さはまだ世界に知られてはいない。聖火が平和記念公園を通ることで、二度と過ちを犯してはならないというメッセージを改めて伝えるきっかけになってほしい」と願った。

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