2019年7月19日(金)

G20貿易・デジタル経済相会合、つくば市で8日から

経済
北関東・信越
科学&新技術
2019/5/31 20:15
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6月8~9日に開かれる20カ国・地域(G20)貿易・デジタル経済相会合を控え、開催地の茨城県やつくば市は受け入れ体制の整備を加速させている。会合を契機に県や市が誇る最先端の科学技術や豊かな農林水産物などを海外にアピールし、事業所の誘致、貿易やインバウンド(訪日外国人)の促進を狙う。レガシー(遺産)を残そうとする動きも活発になってきた。

G20貿易・デジタル経済相会合を前に大井川知事、五十嵐市長らと会談する石田総務相(左中央、5月29日、茨城県つくば市)

5月29日、石田真敏総務相はG20貿易・デジタル経済相会合の会場となるつくば国際会議場を視察し、大井川和彦知事や五十嵐立青市長と会談した。石田総務相は県が進める電子決裁や市のブロックチェーンなどの取り組みに対し、「つくばを中心とする茨城県はリードしている」と評価し、「開催地として最もふさわしい」などと述べた。

同会合は、6月28~29日の大阪市でのG20首脳会合に併せて開かれ、閣僚級60~70人が参加する予定。自由貿易の推進や人工知能(AI)などの革新的技術を通じた世界の経済成長を話し合う。

茨城県やつくば市は会合を契機に参加する閣僚らに開催地の魅力を訴えようとしている。会議の合間に行われる視察では、同市に本拠地を置く装着型ロボット「HAL」を開発するサイバーダインや宇宙航空研究開発機構(JAXA)を巡る行程を組み、日本の最先端技術を生み出す「科学の街」を紹介する。

県産品もPRする。開幕前の6月7日夜に地元主催の歓迎レセプションが、8日夜にも晩さん会前のカクテルパーティーが開かれ、「常陸牛」や新ブランド豚「常陸の輝き」、メロンのオリジナル品種「イバラキング」などを使った料理が振る舞われる予定だ。

会合に併せて8日には県主催の総合商談会が開かれる。大井川知事がトップセールスで参加する約20社に県の魅力を訴える。ライフサイエンスなどの外資系企業には事業所などの県内への誘致を行う。米国やシンガポール、ベトナムのバイヤーには農水畜産物や加工食品を、訪日外国人向けの旅行会社には県内の観光資源を売り込む。

レガシーを残そうとする動きも目立つ。つくば市は5月17日に地域におけるデータ活用を推進するためのシンポジウムを開いた。市の顧問を務める筑波大学の川島宏一教授は「データを使って新しい価値を創り出す必要がある」などと訴えた。

15日には市内の中学校で貿易を疑似体験させ、世界経済への理解を深める特別授業を始めた。10~19日には「つくばの科学技術とアートが出会う作品展」も開き、同市に勤める研究者とアーティストがチームとなり、科学技術とアートが協業した作品を展示した。五十嵐市長は「つくば市の魅力を国内外に発信する絶好の機会。未来につなげるレガシーを創出したい」と話している。

(つくば支局長

浅沼直樹)

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