2019年8月17日(土)

文科省に受験生相談窓口 入試公正確保で最終報告

大学
2019/5/31 9:59
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一連の医学部入試不正などを受け、文部科学省は31日、大学入試の公正確保に向けた有識者会議の最終報告を公表した。性別、現役・浪人などの属性で一律の差をつけることは不適切とし、同窓生の子供らが対象の特別枠を設ける際は丁寧な説明を求めた。不正入試の疑いが生じた場合、同省に受験生を救済するための相談窓口を設ける必要があるとも指摘した。

同省は公正確保に向けた全学部共通のルールを6月上旬にまとめる2020年度入試の実施要項に盛り込み、各大学に通知する。東京医科大の入試不正などを受け、1月に発足した有識者会議で内容を検討していた。

最終報告は入試の責任主体は各大学だとし、公正性に疑念を持たれないよう、広く社会の理解を得られる方法で実施することが重要とした。

一連の不正では、女子や多浪生を不利に扱ったり、地元出身者に加点したりしていた。最終報告はこうした属性に基づいて、合否の判定で一律に差を設けることは不適切と明示。特に性別による扱いの差は「合理的理由の説明はできない」と強く否定した。

保護者の職業などの情報を出願時に求めないことや、合否判定資料に掲載しないことも求めた。募集要項にない基準で特定の受験者を優遇したり、成績の順番を飛ばして合格・不合格としたりすることも禁じた。

東京医大の不正がトップが入試運営に恣意的に介入して行われたことを踏まえ、組織のガバナンスにも言及した。合否判定を教授会、入試委員会などの合議体で行うことや監事による監査など、不正防止の仕組みを整えることも重要だとした。

一方、最終報告は一般入試が縮小し、AOや社会人向けなど入試枠が多様化している状況も考慮。特別な枠の設定時は入学者受け入れ方針(アドミッションポリシー)や募集要項などで内容や理由を説明し、募集人員や出願要件を明記する必要があるとした。

中でも一部私大にある同窓生の子供向けの特別枠については、必要性や選抜方法の妥当性などについて「より丁寧な説明が必要」と強調した。

文科省が18年12月にまとめた全国の医学部が対象の調査結果では、東京医大など9校の入試で不適切な事案が見つかり、1校が「不適切な可能性が高い」とされた。

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