価格不開示 国に賠償命令 森友学園への国有地売却

2019/5/30 15:30
保存
共有
印刷
その他

学校法人「森友学園」への国有地売却問題で、学園への売却額を一時不開示とされ精神的苦痛を受けたとして、大阪府豊中市の木村真市議が国に11万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が30日、大阪地裁であった。松永栄治裁判長は「売却額を不開示とした国の決定は違法だ」として、3万3千円の支払いを命じた。

学校法人「森友学園」が国有地で計画していた小学校(30日、大阪府豊中市)

判決などによると、財務省近畿財務局は2016年6月、学園に対し、土地評価額の9億5600万円からごみの撤去費約8億円などを差し引いた1億3400万円で国有地を売却した。木村市議は同9月に売買契約書の開示を請求したが不開示とされ、17年2月に提訴。直後に財務省が売却額を公表し、財務局も同8月に不開示を取り消す決定をしたため、訴えの内容を損害賠償請求に切り替えた。

判決理由で松永裁判長は、国有財産の売却金額について「原則として公表する必要があり、学園側もそれを前提に取引した」と指摘。13~16年度の国有地の売買契約104件のうち、不開示とされた事例は他にないことなどから「財務局が職務上の注意義務を尽くせば、売買代金が情報公開法上の不開示情報に当たらないことは容易に判断できた」と述べ、不開示決定は違法と認めた。

一方、国と学園側の契約条項のうち、土地に土壌汚染などが存在することなどを記載した部分を不開示とした点については違法性を否定。「建設が予定されていた小学校への子供の入学を保護者がためらうなどし、学園側の利益を損なう恐れがあったことは否定できない」とし、不開示とした財務局の判断には「相応の合理的根拠があった」とした。

判決後に記者会見した木村市議は「売却額の不開示が違法と認められたことは喜ぶべきだ」と評価。一方で「地中にごみは存在せず、そもそも不当な取引だったと主張した部分については何も判断が示されていない」とし、控訴を検討する考えを示した。

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]