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25年ぶり超高速旅客船 川重神戸工場で起工式

川崎重工業が神戸工場で公開した超高速旅客船「ジェットフォイル」の船体の一部(30日、神戸市)

川崎重工業は30日、神戸工場(神戸市)で超高速旅客船「ジェットフォイル」の起工式を開き、船体の一部を公開した。離島航路などで利用される同船を新造するのは25年ぶり。今後1~2年に1隻のペースで同船の受注を目指しており、不振の造船事業の立て直しに生かす。

新造船は東海汽船などから受注し、価格は約51億円という。2020年6月に引き渡し、東京―伊豆諸島間を中心とした航路で運用される予定。

ジェットフォイルは大量の海水を噴射し、水中翼の揚力で海面から浮上して最高時速80キロメートル以上で航行する。川重は1987年に米ボーイングから製造販売の権利を引き継ぎ、89~95年に神戸工場で15隻を建造した。ただ同船は耐用年数が長いうえ価格も高く、新規の受注が止まっていた。

川重によると、国内ではボーイングの建造分も含めて21隻のジェットフォイルが就航し、更新期を順次迎える。川重の担当者は「すでに15%のコストダウンに成功し、さらなる削減を検討している」といい、更新需要を着実に取り込む。

川重は2017年から低迷する造船事業の構造改革に取り組んでいる。1886年開業の神戸工場でもばら積み船などの建造をやめ、潜水艦や付加価値の高い船舶の建造に特化する。担当者は「ジェットフォイルなどの特殊船は潜水艦と共に、神戸工場の造船事業の柱となる」と説明する。

神戸工場では造船事業で約1千人の従業員が働くとされ、地域に多数の協力企業がある。潜水艦で2隻の受注残があるほか、将来は水素運搬船や無人潜水機の事業化を目指している。関西での造船業の存続を占う上で、一定の更新需要が見込めるジェットフォイルの存在感が高まる。

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